最新記事

犯罪

コンビニATM14億円不正引き出し、管理甘い日本が狙われる

アフリカ諸国、東欧、中東などでは不正分析ソフトが働くため同様の犯罪は発生せず

2016年5月25日(水)18時39分

5月24日、全国各地にあるセブンイレブンのATMで、偽造クレジットカードが一斉に使われ、現金約14億円が不正に引き出された事件で、専門家はATMのネットワーク管理が甘い日本が狙われたとみている。写真は1万円紙幣を数える女性。都内で2013年2月撮影(2016年 ロイター/Shohei Miyano)

 全国各地にあるコンビニの現金自動預け払い機(ATM)で、偽造クレジットカードが一斉に使われ、現金約14億円が不正に引き出された事件で、専門家はATMのネットワーク管理が甘い日本が狙われたとみている。

 同事件に詳しい人物によると、犯行は22日朝、セブンイレブンのATMで、南アフリカのスタンダード銀行の偽造クレジットカードが使われた。わずか3時間ほどの間に実行された取引は計1万4000回に上り、約14億円が不正に引き出された。

 セブンイレブンにあるATMのほとんどは、セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>系列であるセブン銀行のものだった。日本では、外国のクレジットカードを使って引き出しが可能な銀行は2行しかないが、セブン銀行はその1つ。

 犯人はいまだ捕まっていない。

 ある金融情報技術(IT)コンサルタントは、犯人が日本を選択した理由について「リスクが低いほか、ATMのネットワーク管理が甘く、不正分析ソフトによって見破られないと考えたからだろう」と指摘する。

 スタンダード銀行は23日、顧客ではなく同行が推定3億ランド(約1900万ドル)の損害を被ったとし、当局に通報したことを明らかにした。

 同行は24日、それ以上のコメントは差し控えた。

 セブン銀行は警察の捜査に協力しているとしている。日本の金融庁と警察当局はコメントを差し控えた。

 セブン銀行のATMは全国に約2万2000機ある。ゆうちょ銀行も外国のクレジットカードを受け入れているが、24時間使用できるのはATM2万7000機のうち、約540機にすぎない。

 国内メディア報道によると、引き出しは15日、17都府県で行われた。100人以上が関与との報道もある。現金を引き出し、それを運ぶのに、相当な数の「運び屋」が必要だっただろうと専門家は指摘する。

ニュース速報

ビジネス

米FRB、経済活動はなお順調 支援策撤回に向けた議

ビジネス

華為やZTE、「米救済計画法」の適用除外を 上院議

ビジネス

米ロ、核軍縮協議再開 9月会合開催で合意=米国務省

ビジネス

米、連邦政府機関内でのマスク着用指示 コロナ感染拡

MAGAZINE

特集:モデルナの秘密

2021年8月 3日号(7/27発売)

コロナワクチンを高速開発したベンチャー企業モデルナの正体とmRNA治療薬の可能性

人気ランキング

  • 1

    1匹だけみにくい子猫、病気と思ったら「オオカミ」だった

  • 2

    チベットの溶ける氷河から、約1万5000年前の未知のウイルスが発見される

  • 3

    競泳界の「鉄の女」が水の上を歩く奇跡の一枚

  • 4

    「競技用ショーツが短すぎて不適切」英パラ代表選手…

  • 5

    毛玉のお化け、安楽死を逃れ生まれ変わる

  • 6

    人間のオモチャにされたイルカ死ぬ──野生動物に触る…

  • 7

    ワクチンが怖い人にこそ読んでほしい──1年でワクチン…

  • 8

    【英国から見る東京五輪】タイムズ紙は開会式を「優…

  • 9

    肩こりや腰痛に悩む人がハマる大きな失敗 「姿勢をよ…

  • 10

    知らぬ間に進むペットのコロナ感染 感染者と同居の…

  • 1

    1匹だけみにくい子猫、病気と思ったら「オオカミ」だった

  • 2

    「無駄に性的」罰金覚悟でビキニ拒否のノルウェー女子ビーチハンド代表

  • 3

    「競技用ショーツが短すぎて不適切」英パラ代表選手、審判の指摘に絶句

  • 4

    加害と向き合えない小山田圭吾君へ──二度と君の音楽…

  • 5

    「三国志」は日本人も中国人も大好き(でも決定的な…

  • 6

    チベットの溶ける氷河から、約1万5000年前の未知のウ…

  • 7

    東京五輪は始まる前から失敗していた

  • 8

    国際交流を奪われた悲しき五輪で角突き合わせる日本…

  • 9

    競泳界の「鉄の女」が水の上を歩く奇跡の一枚

  • 10

    肩こりや腰痛に悩む人がハマる大きな失敗 「姿勢をよ…

  • 1

    1匹だけみにくい子猫、病気と思ったら「オオカミ」だった

  • 2

    加害と向き合えない小山田圭吾君へ──二度と君の音楽は聴きません。元いじめられっ子からの手紙

  • 3

    20万円で売られた14歳日本人少女のその後 ──「中世にはたくさんの奴隷がいた」

  • 4

    「無駄に性的」罰金覚悟でビキニ拒否のノルウェー女…

  • 5

    「1日2個、カットしてスプーンで食べるだけ」 メンタル…

  • 6

    人間のオモチャにされたイルカ死ぬ──野生動物に触る…

  • 7

    「競技用ショーツが短すぎて不適切」英パラ代表選手…

  • 8

    韓国で、日本製バイクの販売が伸びている理由

  • 9

    テスラ6月に発売した新型「モデルS」運転中に発火=所…

  • 10

    ある日突然「人工透析です」と告げられたら? 高血圧、…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中

STORIES ARCHIVE

  • 2021年7月
  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月