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朝鮮半島

北朝鮮が飛翔体を数発発射、国連決議採択の数時間後

核実験や長距離ロケット発射などですでに高まっていたの半島の緊張が一段と高まる

2016年3月4日(金)10時53分

3月3日、韓国国防省は、北朝鮮が短距離型の飛翔体数発を発射したと発表した。同国軍が、短距離ミサイルか、砲弾なのか確認中という。写真は北京で1月撮影(2016年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

 北朝鮮は3日、同国の東海岸から短距離型の飛翔体数発を発射した。発射は国連安保理が対北朝鮮制裁を大幅に拡大する決議を全会一致で採択した数時間後の0100GMT(日本時間午前10時)頃で、決議採択に反発した可能性がある。

 韓国国防省は発射された飛翔体が短距離ミサイルなのか、砲弾なのか確認中としているが、軍を警戒態勢に置き、北朝鮮による核実験や長距離ロケット発射などを受けすでに高まっていた朝鮮半島の緊張が一段と高まっている。

 北朝鮮による飛翔体発射を受け、米国務省報道官は「北朝鮮は緊張の高まりにつながる挑発行為は控え、国際的な義務を果たすことに注力する必要がある」と指摘。中国外務省報道官も、中国はすべての関連各国が緊張の高まりにつながるような行動を控えることを望んでいるとコメントした。

 日本の吉川元偉国連大使は、今回の発射は国連安保理の制裁拡大決議に対して行われたもので、北朝鮮はさらに何らかの行動に出る可能性もあると示唆。ロシアのチュルキン国連大使は、北朝鮮はこれまでに決定された一連の制裁措置から教訓を学んでいないようだと述べた。

 

[ソウル 3日 ロイター]


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