最新記事

北朝鮮

安全保障理事会、貨物検査など北朝鮮制裁強化で新決議採択

1月の水爆実験から2ヶ月、ようやく国際社会の意見まとまる

2016年3月3日(木)11時34分

 3月2日、国連安保理は対北朝鮮制裁を大幅に拡大する決議を全会一致で採択した。 (2016年 ロイター/Brendan McDermid )

国連安保理は、対北朝鮮制裁を大幅に拡大する決議を全会一致で採択した。1月の核実験と事実上の弾道ミサイル発射とされる2月の長距離ロケット発射を受けた措置。

米国のパワー国連大使は、決議の内容は過去20年における国連のいかなる制裁措置よりも厳しく、核開発への資金を断絶する狙いがあると説明した。

新たな制裁では、北朝鮮に出入りするすべての貨物に対し検査を義務付ける。従来は違法物資を運んでいるとの合理的な根拠がある場合のみに限られていた。

また在シリア、イラン、ベトナムの通商代表を含む北朝鮮の個人16人、12組織が制裁対象リストに加わった。

すべての武器の禁輸が盛り込まれたほか、北朝鮮への輸出を禁止するぜいたく品のリストも拡大。また、軍事転用が可能なトラックなど、軍の能力増強に直接寄与する可能性のある品目の輸出も禁止する。

北朝鮮は1月6日の核実験に続く2月7日、地球観測衛星と称しロケットを発射した。米国はこれを弾道ミサイル発射として非難。北朝鮮と関係の深い中国と制裁強化をめぐり交渉を続け、決議採択に向け説得に当たっていた。

パワー国連大使は、決議採択後に演説し「北朝鮮のリソースの事実上すべてが大量破壊兵器の開発に流れている」と主張。新決議に盛り込まれた貨物検査について「非常に重要な条項」との認識を示した。

その上で、決議の標的は北朝鮮国民ではなく指導部だと述べた。

中国の劉結一国連大使は「採択は新たなスタートであり、朝鮮半島の核問題の政治的解決への敷石とすべき」として対話を呼び掛けた。

現時点では、北朝鮮の国連筋から公式なコメントは出ていない。

[国連 2日 ロイター] -

120x28 Reuters.gif
Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

アジア富裕層、ドバイから資産移転 中東紛争で安全神

ワールド

イスラエル軍、ベイルート郊外に激しい空爆 ヒズボラ

ワールド

米富豪事件でトランプ氏告発女性の聴取記録公開、性的

ビジネス

村田製作所、第三者が不正アクセス 一部データ取得
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だったはずの中国が、不気味なまでに静かな理由
  • 3
    「え、履いてない?」モルディブ行きの飛行機で撮影された、パイロットの「まさかの姿」にSNS爆笑
  • 4
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 5
    「ハリポタ俳優で終わりたくない」...ハリー・メリン…
  • 6
    対イラン攻撃に巻き込まれ、湾岸諸国が存立危機
  • 7
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 8
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 9
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「旅客数が多い空港」ランキン…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 9
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中