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宇宙開発

無限の闇にロマンを求めて

2009年12月25日(金)11時30分
ジェレミー・マッカーター

 ただしこれらは第三者の言葉で、宇宙飛行士自身は詩人ではない。現在のNASAで最高のカリスマ性を誇る存在が、「スピリット」と「オポチュニティー」という2台の火星無人探査車だというのも、それで納得がいく。

スター性のある飛行士を

 宇宙計画への支持を獲得し、その支持を維持していくためにはオバマが理想を熱く語ったり、作家や映画監督が魅惑的な火星生活のビジョンを提示したりするだけでは足りない。宇宙の6400万キロかなたへ人類の意識を向けることで夢のような見返りが得られるかもしれないと、NASAは世間に理解させる必要がある。

 アポロ11号の乗組員だったオルドリンは回想録『壮大なる荒地(Magnificent Desolation)』でNASAに興味深い提案をしている。宇宙に芸術家を送り込め、というのだ。残念ながらロマン派の偉大な詩人たちはもういない。スタンリー・キューブリック監督を彷彿させる若手もいない。キューブリックの『2001年宇宙の旅』は、実体験なしで最も見事に宇宙を描いてみせた作品として宇宙飛行士に定評があるのだが。

 もっともさらなる適材、21世紀の真のロマン派の英雄はこれから発掘されるのかもしれない。NASAにはぜひ条件を満たす若手パイロットを見つけ、その人物について精力的にアピールしてもらいたい。私たちが輝く星空へ飛び出すには、スターの力を借りる必要もありそうだ。

[2009年12月 9日号掲載]

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