最新記事

サイエンス

冥王星への長旅をホーキングも祝福

太陽系の端にある氷の世界に到達したニューホライズンズの偉業

2015年7月15日(水)15時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

拍手喝采 メリーランド州の管制センターでは関係者が喜びの声を上げた REUTERS/NASA

 アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ニューホライズンズ」が14日、冥王星に約1万2500キロまで再接近した。クレーター跡など表面の細かい様子を撮影した写真が初めて地球に届けられた。地球から47億7000万キロ、実に9年5カ月以上の長旅の末の成果だ。

pluto2.jpg

冥王星表面のハート型の模様が鮮明に写った画像 REUTERS/NASA


pluto3.jpg

9年5カ月の長旅の末に冥王星に辿り着いたニューホライズンズ(イメージ画像) REUTERS/NASA


 この偉業に真っ先に祝福のコメントを寄せたのは、著名な理論物理学者で最近では若かりし頃のロマンスが伝記映画『博士と彼女のセオリー』にもなったスティーブン・ホーキング博士。


地球から数10億キロ離れた、太陽系の端の氷の世界にある冥王星の姿を、小さな無人探査機が初めて捉えた。冥王星の謎が解き明かされれば、太陽系の実像がさらに人類に明かされることになるだろう。

人類は「知りたい」と願うから、探究する。その人類の旅路を、冥王星は手助けしてくれる。わたしはこれからも注意深く見守りたい。そして皆さんにも見守っていただきたい。


 14日は多くの著名人がハッシュタグに「#PlutoFlyby」(冥王星最接近)をつけたツイートで祝福した。オバマ大統領は「30億マイルを旅したニューホライズンズ、おめでとう」とコメント。そして来年の大統領選に出馬を表明している民主党のヒラリー・クリントンのコメントは「わたしたちも常に探検し続けよう!」と、やはり選挙戦を意識しているようだ。





今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中