最新記事

米安全保障

9.11から10年を狙うテロは本物か

同時多発テロから10年の節目を前に、米政府がニューヨークやワシントンを標的にしたテロ計画の情報を入手

2011年9月9日(金)12時51分

高まる緊張 マンハッタンのペンシルベニア駅で警備にあたる警官(8月24日) Lucas Jackson-Reuters

 米同時多発テロから10年となる9月11日を狙って、テロが計画されている――ここにきて米政府がそんな情報を入手したと、各メディアが報じている。

 米政府のあるテロ対策担当者はAP通信に対し、「今はまだ情報の真偽を確かめようとしているところだ」としながらも、テロ計画の対象にはニューヨークやワシントンも含まれていると語った。

具体的な場所や日時は不明だが

 政府は9月11日を控えて警戒を強めていた。今回入手した情報はかなり具体的だったため、見過ごすわけにいかないと、このテロ対策担当者は語った。

 ニューヨークあるいはワシントンのどこが標的とされるのか、いつテロが起きそうなのかといった点については明かされていない。

 ある政府関係者はAP通信に対し、テロ警戒レベルはまだ引き上げられていないと語ったが、NBCによればニューヨーク市とワシントンの警察は既に通告を受けているという。

 米国土安全保障省は次のような声明を発表した。


 ウサマ・ビンラディンを奇襲した際に得た情報からも分かったように、アルカイダは9月11日のような重要な節目となる日に目をつけている。

 今回については、未確認ではあるが具体的かつ信頼性が高いテロ計画情報があるのは確かだ。

 9月11日のような日の前はいつもそうだが、今回もこれから数日間で新たな情報が入ってくる。それが信頼できる情報で、徹底した対策をとる根拠になる場合もあるし、逆に信用に値しない情報で、テロが起きる可能性は極めて低いと分かる場合もある。

 いずれにせよ我々は今まで通り、どんな情報も真剣にとらえ、いかなる脅威も軽減するため必要な手はすべて打っていく。国民の皆さんには、週末に向けて引き続き油断しないようお願いしたい。


GlobalPost.com 特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トヨタが通期業績を上方修正、販売など堅調 米関税の

ビジネス

アングル:米アマゾン、オープンAIとの新規契約でク

ワールド

ウォール街、マムダニ氏の「アフォーダビリティ」警戒

ビジネス

訂正マネタリーベース、国債買入減額で18年ぶり減少
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    高市首相に注がれる冷たい視線...昔ながらのタカ派で…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中