旧ソ連の宇宙探査機「コスモス482号」、5月に地球へ落下か?
Soviet Spacecraft Set To Crash Into Earth in May
「コスモス482号」は危険なのか?
オランダのデルフト工科大学で「宇宙状況認識(SSA)」を専門とするマルコ・ラングブルーク(Marco Langbroek)講師は、2019年からこの探査機を追跡してきた人物で、次のように本誌に語る。
「リスクはゼロではありませんが、極端に高いわけでもありません。年に何度も起きている隕石落下と同程度のリスクと考えればよいでしょう」
落下地点はどこか?
再突入の正確な位置は、今なお特定できていない。「コスモス482号」は、北緯52度から南緯52度までの広範な範囲を周回しており、これはイギリス南部、ヨーロッパ大陸、アジア、ロシア、カナダ、アメリカ北部などの人口密集地帯を含んでいる。
「最終的な落下点は北緯51.7度〜南緯51.7度の間になる見込みですが、軌道上を秒速7.8km(時速1万7448マイル)で移動しているため、再突入直前まで予測誤差は数千キロメートル単位になります」とラングブルーク講師は指摘する。
これは大気の状態(特に太陽に左右される)によって抵抗が大きく変動するためだ。