雨が多いと離婚が増える? 鳥たちに見る気候変動の影響
Rain Drives Birds To Divorce
気候変動が急速に進む中、ただでさえ保護が難しくなっているセイシェルヤブセンニュウにとって憂慮すべき発見だった。世界中の鳥たちも同じような状況にある。
「どんな種であれ、生存のためには気温、湿度、日光、さらには他の生物との相互関係(例えば獲物、天敵、餌と隠れ場所をめぐる争いなど)といった、一定の物理的・生物学的条件や資源を必要とする」。オーストリア・フリンダース大学のエコロジー研究フェロー、フレデリック・サルトレ(今回の研究にはかかわっていない)はかつて本誌にそう語っていた。
「そうした要因は、種の地理的分布を決める『ニッチ』を構成する。気候変動にそうした条件(気温、降雨、餌の入手可能性)がかき乱されて生息地が種の許容限界を超え、生息不可能になる」
過去の研究でも気温と離婚率の関係は指摘されていた。気温の上昇や降雨パターンの変動は、鳥類の社会を大混乱に陥れる恐れがある。
「気候変動が加速する中で、降雨のような環境条件の変動がソーシャルモノガミー種の安定にどう影響するかを理解することが欠かせない」とスピールマンは言い、「今回の研究は気候変動性にさらされる動物の行動について私たちの理解を深めてくれるだけでなく、気候変動の影響を受けやすい種の保護活動に役立つ貴重な知見を与えてくれる」と評している。
(翻訳:鈴木聖子)
【参考文献】
Bentlage, A. A., Speelman, F. J. D., Komdeur, J., Burke, T., Richardson, D. S., & Dugdale, H. L. (2024). Rainfall is associated with divorce in the socially monogamous Seychelles warbler. Journal of Animal Ecology.

アマゾンに飛びます
2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
-
「外資系」ITヘルプデスク「英語:中級以上」/ITコンサルティング
エイラシステム株式会社
- 東京都
- 年収400万円~650万円
- 正社員 / 契約社員
-
外資インフラベンダー PM/システムエンジニア/詳細設計/サービス関連の会社/Windows
株式会社スタッフサービス
- 東京都
- 月給23万5,000円~55万円
- 正社員
-
第二新卒歓迎 世界トップクラスの外資系半導体メーカー/電気エンジニア
日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
- 東京都
- 年収780万円~1,000万円
- 正社員
-
イベントディレクター「渋谷・大手外資系IT企業のマーケティング・セールスチーム」/経営/ビジネスコンサルティング・シンクタンク
株式会社エムエム総研
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員