「世界の砂浜の半分」が今世紀末までに消える...ビーチが破滅へと突き進む理由
オーストラリアの美しいビーチも破壊の危機に WIRESTOCK CREATORS/SHUTTERSTOCK
<オーストラリアに至っては同国の海岸線約50%が浸食の脅威に晒されている>
世界中のビーチは破滅へと突き進んでいる──そんな研究が発表された。海面上昇と沿岸部の都市化が生態系を破壊し、浸食を加速させ、砂浜を危機にさらしているという。
米テキサスA&M大学助教のギレルミ・コルテらの2020年の調査では、海水浴客が生物多様性に最大の悪影響を及ぼしていることが判明。海水浴客の数は「その地域の生物種や生物数と負の相関関係にあり、海面上昇地域では特に顕著」だという。
コルテらによれば、「50年までに世界の砂浜の約13~15%が、今世紀末までには35.7~49.5%が、深刻な浸食に直面する可能性がある」。コンゴ(旧ザイール)やガンビア、スリナムなどの国々は甚大な被害を受ける恐れがある。これらの国の多くはビーチが主要な観光資源だ。
砂浜の総延長で見ると、最大の損失を受けそうな国はオーストラリア。1万1426キロが浸食の脅威にさらされており、これは同国の砂浜の海岸線の約50%に相当する。
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