最新記事
気候変動

「テクノ楽観論」に惑わされるな...気候変動対策を阻む「大きな勘違い」とは?

Techno-Optimism Can’t Save Us From Climate Change

2025年11月25日(火)13時09分
ハワード・フレンチ(フォーリン・ポリシー誌コラムニスト)
COP30議長国ブラジルのルラ大統領

COP30への関心は乏しい(議長国ブラジルのルラ大統領、11月19日) ADRIANO MACHADOーREUTERS

<話題にならないCOP30から、ビル・ゲイツの発言まで。実現する保証のない「テクノロジー頼み」の行きつく先は──>

未来の歴史家たちが2020年代を振り返ったとき、最も重要と見なす出来事は、少女売買春などの罪で起訴された大富豪の故ジェフリー・エプスタイン関連の捜査資料をめぐるアメリカ政界の空騒ぎでは当然ない。

スーダン西部のダルフール地方で続く内戦や、ロシアによるウクライナ侵攻ですらないかもしれない。


未来の世界に重大な影響を及ぼす可能性があるにもかかわらず、驚くほど関心が払われていない問題がある。それは気候変動問題だ。

本稿執筆時点で、ブラジルでCOP30(国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議)が開催されているが、世界の注目が集中しているとは言い難い。この会議に先立って行われた首脳級会合も欠席が目立った。

最新の予測によると、現状の対策のままでは、21世紀末までに地球の平均気温は産業革命前と比べて最大2.8度上昇するという。

ところが、人類の目の前には、ほかにも数々の危機や問題が山積みになっている。そのような状況で、「いつか画期的なテクノロジーが登場して気候変動問題が解決するに違いない」という幻想を信じたがる人が少なくない。

地方自治体
人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英仏、ホルムズ海峡巡り今週会合開催 防衛的海上任務

ビジネス

基本原則は債務残高のGDP比引き下げ、債務の定義で

ワールド

イスラエルがガザ空爆、3人死亡 カイロでの協議中に

ビジネス

独VW、第1四半期世界販売4%減 中国・米国が不振
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相場で人気の優良株から売られる落とし穴
  • 2
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 3
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人が海外を希望する時代
  • 4
    日本は「イノベーションのやり方」を忘れた...ホンダ…
  • 5
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけ…
  • 6
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 7
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 8
    「いい加減にして...」ケンダル・ジェンナーの「目の…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 8
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 9
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 10
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中