最新記事
SDGs

「企業はどうSDGsに向き合うべきか?」蟹江研究室・久米さくらさんが研究する持続可能性

2025年2月18日(火)13時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
久米さくらさん(現在は慶應義塾大学・蟹江憲史研究室所属)。写真は幼少期に過ごしたヨーロッパで撮影

久米さくらさん(現在は慶應義塾大学・蟹江憲史研究室所属)。写真は幼少期に過ごしたヨーロッパで撮影


サステナビリティをどのようにビジネスの現場で実践できるのか──この問いに向き合い、研究と実践の両面から探求を続けているのが、SDGsを研究する慶應義塾大学の蟹江憲史研究室に所属する久米さくらさんだ。

コーポレートサステナビリティや社会起業に関心を持ち、ボストン大学への留学を通じてより専門的に学んできた久米さん。現在は商業施設のサステナビリティ調査や企業の取り組みを分析するプロジェクトに携わっている。本記事では、彼女がSDGsに関心を持ったきっかけや、研究を通じて見えてきた課題について紹介する。

──自己紹介をお願いします。

慶應義塾大学総合政策学部3年の久米さくらです。私はサステナビリティ全般に関心がありますが、特にコーポレートサステナビリティや社会起業に強い興味を持っています。大学では蟹江研究室に所属し、ゼミ長を務めています。

私は今年の夏まで約1年間、アメリカのボストン大学に留学していました。ボストン大学では、コーポレートサステナビリティや社会起業に特化した授業を受けていました。日本ではサステナビリティがまだ学問分野として十分に確立されていない部分がありますが、アメリカではその点が進んでおり、特化したカリキュラムが多いのが特徴でした。また、ボストン大学にはビジネススクールが併設されており、そちらの授業も履修することができました。

私は1年生の秋から蟹江研究室に所属しています。きっかけは、1年生の夏に参加した「塾生会議」という慶應全体のサステナビリティを考える学生会議です。その際、蟹江先生がモデレーターを務めておられ、イベントで直接お話しする機会がありました。そこで先生から「うちのゼミに来てみたら?」と声をかけていただいたのがきっかけです。

──サステナビリティやSDGsに興味を持った理由は何ですか?

幼少期から親の仕事の関係で海外生活を経験し、人生の半分近くを海外で過ごしてきました。それぞれの地域で異なる課題を目の当たりにする中で、それらを統合的に解決し、人々を良い方向に導く「世界共通目標」という概念に強く惹かれました。この目標に取り組むことで、世界中の友人や、これまで暮らした地域の人々と一緒により良い未来を築けるのではないかと考えています。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米輸入物価、9月は前月から横ばい 消費財価格がエネ

ワールド

「トランプ口座」は株主経済の始まり、民間拠出拡大に

ビジネス

米11月ISM非製造業指数、52.6とほぼ横ばい 

ワールド

EU、ウクライナ支援で2案提示 ロ凍結資産活用もし
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 2
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 3
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 6
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    トランプ王国テネシーに異変!? 下院補選で共和党が…
  • 10
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中