最新記事
SDGsパートナー

「朝ごはんを、こども食堂で」 子どもの朝食欠食、孤食問題解決を目指す日本ケロッグの取り組み

2023年11月28日(火)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

毎日朝ごはんプロジェクト

こども食堂へのシリアルの提供と食育を通じ、子どもたちに朝食の大切さを伝える「ケロッグ 毎日朝ごはんプロジェクト」

想いを共にする企業・団体とプロジェクトを推進

プロジェクトを立ち上げるにあたり、最初に直面した課題は「協働してくれる企業や団体をどのように見つけていくか」だったと、同社マーケティング本部の山田実氏は話す。

「元々こども食堂とコネクションがあったわけではないので、こども食堂を束ねるNPO法人をリサーチすることから始める必要がありました。いくつかのNPO法人に相談し、まずは弊社と同じ課題を感じていた『全国こども食堂支援センター むすびえ』様と協働することにしました。その後、むすびえ様が束ねるこども食堂に募集を行い、参加数を1件ずつ増やしていったという経緯があります」

こども食堂とは定期的なシリアルの発送対応だけでなく、プログラムを実施している子どもたちの写真を送ってもらうなど密なコミュニケーションを取っているという。その理由について、山田氏は「同じ想いを持つ企業や団体と一緒に取り組むことが、プロジェクトの中心にいる子どもたちの幸せにつながるから」と語る。

今後の目標として、同社は2030年までに全国47都道府県のこども食堂に同プロジェクトを展開することを掲げている。

「認知も含めてどのように拡大していくかが重要なミッションです。弊社だけで課題を解決しようとは考えていません。子どもたちをサポートしたいと考えている企業や団体など、あらゆる関係者を巻き込んで推進していきたいと考えています」

sdgs1128_kellogg2.jpg

日本ケロッグ合同会社の井上ゆかり社長(右)も、社員ボランティア活動で「子ども食堂カフェ北野」(東京都八王子市)に

飢餓問題を解決するため、ケロッグは2013年から社会貢献プログラム" better days"を世界各国で展開している。フードバンクとの連携や栄養教育、農家支援など、独自に設けた5つの目標を2025年までに達成することを目指すプログラムで、日本での「毎日朝ごはんプロジェクト」もその一環として位置づけられている。

朝食シリアルのパイオニア企業としての実績やブランドイメージもさることながら、専門家や地域を巻き込んで継続的な取り組みにしていこうとする姿勢から、日本でのプロジェクト拡大が期待できる。あるいは国境を越え、子どもたちの朝食欠食と孤食を防ぐこの取り組みがグローバルに広がっていく可能性すらあるのかもしれない。

ニューズウィーク日本版 コメ高騰の真犯人
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

原油先物5カ月ぶり高値、米のイラン核施設攻撃で供給

ワールド

「戦争は取返しつかぬ深淵開く」、ローマ教皇 外交努

ワールド

米、イラン攻撃で自国の信用損なった=中国国連大使

ワールド

イスラエル首相、イラン軍事攻撃は目的達成に「非常に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 2
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「過剰な20万トン」でコメの値段はこう変わる
  • 3
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり得ない!」と投稿された写真にSNSで怒り爆発
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 7
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 8
    EU、医療機器入札から中国企業を排除へ...「国際調達…
  • 9
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 10
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 7
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 8
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 9
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 10
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中