最新記事
親ガチャ

親ガチャの正体は家庭環境より「遺伝」... 行動遺伝学が示す衝撃の事実

2025年11月21日(金)11時48分
橘玲(作家)、樺山美夏(ライター)*PRESIDENT Onlineからの転載

性格の遺伝率は「50%」

人のパーソナリティ(性格)は、「外向的/内向的」「楽観的/悲観的」「協調性(同調性+共感力)」「堅実性(自制力)」「経験への開放性(好奇心、チャレンジ精神)」のビッグファイブと呼ばれる5つの要素の組み合わせによってできている。

この5つはより分かりやすく8つの要素に分解できる。具体的には、はじめての相手と出会ったとき、誰もが無意識に次の8つを気にする、というように。


①明るいか、暗いか(外向的/内向的)

②精神的に安定しているか、神経質か(楽観的/悲観的)

③みんなといっしょにやっていけるか、自分勝手か(同調性)

④相手に共感できるか、冷淡か(共感力)

⑤信頼できるか、あてにならないか(堅実性)

⑥おもしろいか、つまらないか(経験への開放性)

⑦賢いか、そうでないか(知能)

⑧魅力的か、そうでないか(外見)


性格の遺伝率はおよそ50%、残りは主に環境要因(親の子育てよりも友だち関係などの非共有環境)によって形成される。さらに、「環境も遺伝する」と言ったら驚くと思うが、これもまた行動遺伝学で解明されている。

遺伝と環境はまったく異なる要因ではなく、遺伝的な特性によって、無意識のうちに自分に合った環境を選び、構築しているのだ。だから自分と似ている人といると楽しいし、関係も長続きしやすい。

3つの「資本」のうち2つがあれば幸せに生きられる

もしも、自分の人生は幸福だと思えるなら、それは良い意味で親ガチャ(遺伝ガチャ)の影響があるが、逆に幸福度が低くても絶望する必要はない。

幸福には客観的な基準がないのだから、人生の土台(人的資本・金融資本・社会資本)がある程度そろうことを目指し、それが達成できたなら、自分は「幸福」だと思えばいいのだ。

3つの「資本」の土台があれば間違いなく「幸福」だと言えるし、2つだけでも幸せに生きている人はたくさんいる。3つの資本をどう組み合わせるかは自分次第だ。


〈幸福な人生設計の法則〉

幸福度に遺伝の影響はあるが客観的基準はない。

3つの「人生の資本」のうち2つあれば幸せに生きられる。


newsweekjp20251120045412.jpg橘玲、樺山美夏『しんどい世の中でどうすれば幸せになれますか?』(文響社)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg

ニューズウィーク日本版 トランプの大誤算
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年4月14号(4月7日発売)は「トランプの大誤算」特集。国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産

ワールド

イラン交渉団がパキスタン到着、レバノン停戦要求 米

ビジネス

米国株式市場=まちまち、中東交渉控え様子見 ハイテ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 8
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    アメリカは同盟国の「潜在的な敵」となった...イラン…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中