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「これが正解」泣かずにタマネギを切る方法...カギは「包丁」にあり?【最新研究】

Science Has Finally Solved How To Cut an Onion Without Crying

2025年10月24日(金)14時04分
マリア・モラヴァ

この研究では、さらに詳細な力学的プロセスも明らかにされた。論文では、「包丁が最初に高速の飛沫を押し出し、その後、より遅い液体が滴状に変化して飛び散る」という二段階の現象が報告されている。

研究チームを特に驚かせたのはミストの噴出速度だった。微細な液滴は、時速約18〜143キロメートル(11〜89マイル)で飛び出しており、「包丁の動きよりもはるかに速い」と、論文の著者で工学者のサンファン・"サニー"・ジョン(Sunghwan "Sunny" Jung)氏はコメントしている。

ちなみに、プロ料理人でも包丁の速度は1秒あたり約1メートルだ。

鈍い包丁ほど飛沫が広がる

研究ではさらに、「包丁の鋭さと切るスピードが、飛び散る飛沫の量に直接影響する」ことも判明した。

論文では、「包丁が鈍く、切る動作が速いほど、飛沫の量と飛ぶエネルギーが急激に増加する」と述べられており、これは多くの料理人が経験的に感じていた「料理の直感」を裏付ける結果だという。対策も明確で、「包丁をよく研ぎ、やさしく切ることで飛沫を減らせる」と記されている。

この発見は単に涙を流す人を減らすだけにとどまらない。ジョン氏は、飛沫を抑えることが厨房での病原菌の拡散防止にもつながると指摘する。玉ねぎには病原菌が潜んでいる場合もあり、飛沫による拡散は無視できない。

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