最新記事
メンタルヘルス

夜に「趣味に没頭」でストレスが軽減する...ただし「仕事中毒者」に効果が薄い理由とは?【最新研究】

Scientists Reveal Evening Ritual To Cut Stress—Unless You Are a Workaholic

2025年9月23日(火)09時00分
アリス・ギブス
プラモデル

Wachiwit-shutterstock

<「ぐるぐる思考」や疲労感に悩む人に、科学者が提示する「シンプルな対処法」について...>

働く人の約75%が、勤務時間外でも仕事のことを考え続けてしまうと答えている。

しかし最新研究は、この悪循環を断ち切るためのシンプルな方法を示唆している。それは夜の時間を終わらなかった仕事に思いをめぐらせるのではなく、自分自身の目標について考えるというものだ。


ニューヨーク州立大学バッファロー校経営学部の研究チームは、夜に仕事以外の目標へ意識を向けることで、ストレスが減り、幸福感を高められることを発表した。本論文の筆者で組織・人材マネジメントが専門のミンシュアン・トゥ准教授は次のように述べる。

「多くの労働者は、余暇の時間にも仕事のことを考えてしまうことが最大の苦痛だと認めています。(...)しかし、頭を切り替えないと、日中のストレスが夜に持ち越され、エネルギーを奪い、人間関係を悪化させ、健康にまで影響を及ぼしてしまうのです」

研究チームは、フルタイム勤務者1085人とパートタイムで働きながらビジネススクールに通う学生137人を含む計1200人以上を対象に、3つの調査を実施した。

被験者には、夜の時間にフィットネスや趣味、家族との時間など個人的な目標について考え、その達成方法を計画するよう求めた。そして、この取り組みが「反すう思考(ぐるぐる思考)」「疲労感」「全体的なウェルビーイング(幸福感)」に与える影響を追跡した。

その結果、ほとんどの参加者にとって、職場から意識を逸らすことで、仕事から距離を置き、気分やエネルギーが向上し、さらには社会的・生理的な健康にもよい影響を及ぼすことが判明した。

東京アメリカンクラブ
一夜だけ、会員制クラブの扉が開いた──東京アメリカンクラブ「バンケットショーケース」で出会う、理想のパーティー
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

MAGA派グリーン議員、トランプ氏発言で危険にさら

ビジネス

テスラ、米生産で中国製部品の排除をサプライヤーに要

ビジネス

米政権文書、アリババが中国軍に技術協力と指摘=FT

ビジネス

エヌビディア決算にハイテク株の手掛かり求める展開に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 3
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 4
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 5
    レアアースを武器にした中国...実は米国への依存度が…
  • 6
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    反ワクチンのカリスマを追放し、豊田真由子を抜擢...…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中