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多様性こそが「勝利のレシピ」?...コロナ禍にもトランプにも負けず、ブロードウェイが復活できた理由

Broadway Is Back

2025年6月20日(金)18時15分
H・アラン・スコット

「素晴らしい」と誇ったのはトニー賞を主催する業界団体ブロードウェイ・リーグのジェイソン・ラクス(Jason Laks)会長。

「もちろん大スターをそろえた『グッドナイト&グッドラック(Good Night, and Good Luck)』『グレンギャリー・グレン・ロス(Glengarry Glen Ross)』『オセロ(Othello)』の3作品が興行収入の約20%をもたらしているのは事実だがね」

『グッドナイト&グッドラック』ではジョージ・クルーニーがブロードウェイに初挑戦


型破りな作品がヒット

この成功は、あのコロナ禍で大打撃を受けた劇場と役者たちが懸命な努力で勝ち取ったものだ。「ようやくブロードウェイが戻ってきたって感じ」と語ったのは、『デス・ビカムズ・ハー』で主演女優賞にノミネートされたミーガン・ヒルティ(Megan Hilty)だ。

ただし、楽観するのは禁物だとラクスは言う。「まだ完全復活ではない。最悪の状態を脱しただけだ」

一方、トニー賞を共催するアメリカン・シアター・ウイングを率いるヘザー・ヒッチェンズ(Heather Hitchens)は『オー、メアリー!』のように型破りな、しかもハリウッドの有名俳優が出ていない作品がヒットした事実に注目する。

「『オー、メアリー!』はひたすら口コミで広がってきた。オフ・ブロードウェイで始まり、ブロードウェイで公演され、ずっと上演期間が延長されている。これぞサクセス・ストーリーだ」「いろんな川が、ここブロードウェイに流れ込んで大河になる」と表現したのは、シカゴで初演され、今回のトニー賞演劇部門で作品賞を受賞した『パーパス』の脚本を書いたブランデン・ジェイコブス・ジェンキンス(Branden Jacobs-Jenkins)だ。

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