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地方出身の「負け犬」から「21世紀のビートルズ」へ...BTSが世界の若者を熱狂させる理由

BTS AND “NEO-KOREA”

2026年3月25日(水)16時25分
クォン・ヨンソク (一橋大学大学院法学研究科准教授)

BTSのグループ名はもともと、銃弾のように襲う社会的抑圧から若者を守るという意味の「防弾少年団」で、メッセージ性の強いヒップホップグループだった。2013年の楽曲「学校の涙」では校内暴力や傍観者を、15年の「Silver Spoon」は不公正な競争社会を批判。「Not Today」では「まだ死ぬには too good day」で「not today」だと、人生を諦めかけた人々に勇気を与えた。


こうしてBTSは息苦しさを感じる「ヘル朝鮮(地獄の朝鮮)」に生きる若者の公正と慰労のアイコンとなった。それ故、国威発揚という観点からは兵役免除の資格が十分あったにもかかわらず、特別待遇ではなく7人全員が兵役義務を全うし、ARMYもそれを支持した。韓国の若者が重視する「公正」という価値に沿う決断だった。

また、国連総会での演説、人種・マイノリティー差別への意思表示と寄付、環境問題への取り組みなど「ソーシャルテイナー」として、ARMYと共に善き影響力をもたらし、国と世代とジェンダーを超えた共同体を生み出した。BTSは口先だけでなく、行動で示すことで「真正性」という最も貴重な価値を得て、唯一無二の存在となった。

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