「クライミング」が世界中で大ブームに...体と頭を駆使し、心を鍛える「真のスポーツ」の魅力とは
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とはいえ環境面ではデメリットも懸念される。人気のエリアでは、特に環境への負荷が大きい。
クライミングは岩肌の浸食を加速し、希少野生動植物の生息環境を乱す恐れがある。24年に発表された論文によると、クライミングルートを1本新設するごとに、付近では植物の種類が30%以上も減少するという。またクライマーがグリップ力を高めるために手に付ける炭酸マグネシウムの白い粉は、土壌や岩の性質を変えかねない。
地域のビジネスを支える
「こんなに多くの人がクライミングに目覚めるのはすごいことだが、クライミング人口の増加はレッドロックやインディアン・クリークに深刻な脅威となる。ルートにクライマーがあふれ、駐車場に車が増え、土地への負荷が増す」。映画『フリーソロ』のオノルドはSNSにこう投稿し、クライミングエリアの継続利用と環境保全を目指す非営利団体アクセス・ファンドへの支持を表明した。オノルドが挙げたネバダ州のレッドロックキャニオン国立保護区やユタ州のインディアン・クリークは、全米屈指の人気クライミングエリアとなっている。





 
 
 
 
 
     
 
     
 
     
 
     
 
     
 
     
 
     












