村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
A Return to Wonderland

駆け出しの時期に書いたストーリーの2度目の書き直しを発表した村上春樹(2023年10月、スペインのアストゥリアス皇太子賞授賞式で) SAMUEL DE ROMAN/GETTY IMAGES
<村上春樹の『街とその不確かな壁』英訳版がこの冬に刊行された。壁に囲まれた街にこだわった理由とは?>
たいていのアーティストには、何度も立ち返るアイデアやテーマがあるものだ。それを練り直したり、書き直したりして、新しい作品に昇華させる。それはこだわりというよりも、どこか取りつかれている感じに近いかもしれない。
だが、小説家が駆け出しの頃に書いたストーリーを、キャリア半ばに書き直して発表し、さらに円熟期もかなり入ってから、磨きをかけて、三たび発表するのは珍しい。
村上春樹が『街とその不確かな壁』(2023年4月刊)でやったことは、まさにそれだ。初期に書いた中編小説『街と、その不確かな壁』を、1985年に『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』として書き直し、さらに作家としての成長を反映するかのように、深くまで手を加えて完成させた。
この小説で展開されるのは、冬の村上ワールドだ。一見したところ、しなびて静かだけれど、ひそかに希望と喜びを蓄えている季節だ。そして村上が立ち返るのは、名もなき男が、現実の世界と、時間が止まった(ように見える)壁に囲まれた街の両方に存在する、という設定だ。
街の住民は質素な服装で、「簡素だが不自由のない生活」を送っている。主人公はそこで、卵のような形をした「古い夢」が並ぶ図書館で働いている。その仕事は、かつて恋をした少女(やはり図書館に勤めている)に助けてもらいながら、夢を読むことだ。
街の中央の広場にある時計台には針がなく、その街で暮らすためには、門衛によって影を引き剝がされることを承諾しなくてはいけない。
-
「墨田区」外資系大手企業内 情報システム・OA機器のヘルプデスク/正社員「転勤なし」/夜間対応なし/人材サービス「紹介/教育/研修」
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 年収342万円~
- 正社員
-
未経験OK 外資系有名ブランド企業社内ヘルプデスク業務 京橋駅
株式会社スタッフサービス ITソリューション
- 東京都
- 月給23万5,000円~
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
人事マネージャー候補/外資系大手オンラインメディア企業
株式会社クリーク・アンド・リバー社
- 東京都
- 年収750万円~950万円
- 正社員