最新記事
音楽

Number_iの3人は「めっちゃバランスがいい」──デビュー曲から作詞を担当するラッパーPecoriが明かすメンバーの関係性

2024年8月29日(木)16時00分
田澤映(ジャーナリスト)
「ODD Foot Works Billboard Live YOKOHAMA」のステージに立つPecori

「ODD Foot Works Billboard Live YOKOHAMA」のステージに立つPecori(8月9日) Chiaki Machida

<新曲「INZM」の作詞も担当したPecoriが語る、3人それぞれの魅力とは? 曲作りやレコーディングの裏側を独占インタビューで聞く>

本誌8月13/20日号『世界に挑戦する日本エンタメ』特集したNumber_i(平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太)が、9月23日に初のフルアルバム『No.I』(ナンバーワン)をリリースするのに先立ち、8月19日からリードトラックである「INZM」(イナズマ)の先行配信をスタートさせた。

「INZM」の作詞をNumber_iと連名で担当しているのが、音楽グループ「ODD Foot Works」で活躍する著名ラッパーのPecori(30)だ。Number_iのデビュー曲「GOAT」の作詞も担当したPecoriに、メンバー3人のアーティストとしての魅力や彼らの関係性について、ジャーナリストの田澤映が聞いた(取材は6月)。


◇ ◇ ◇


──昨日のレコーディングに立ち会わせていただきましたが、あれは曲制作のどのあたりの段階だったのでしょうか。

1度録音し終わった後の予備日、調整する日でした。Number_iに関しては、メンバーが歌って本REC(本番の録音)した後でも「もうちょっと修正したい」みたいのが出てくるんですよ。その、各部分の修正について立ち会うっていう、そういう日でした。

──岸さんが、あるフレーズだけで何回もリテイクしていました。あんなに丁寧にやるんだと、びっくりしたのですが。

Number_iはクリエイティビティーが高いんです。俺も別に「これでいいんじゃね?」ってだいぶ前から思っていても、やっぱりメンバーが納得いくのが一番いいから、やれるだけやっています。楽しそうですね。「もう一回いいですか?」「もう一回いいですか?」って。

──3人にパートを振り分ける際、それぞれの声質などにどういう特性があると見ていますか。

低音帯域は紫耀(平野)ですね。俺もどっちかって言うと、けっこう喉がザラついている声で、低いんですよ。それを一番再現できるのが平野で、最近はもう、俺のガイドか平野の声か分かんなくなるぐらい似てきている。だから一番どしっと構えた、シンプルにストレートなラップみたいなものは平野がいいと思ってます。神宮寺は裏声とか、高い帯域がすごい得意で、KC(岸)はぶちかまし。一番おもろいっすね。

──一番ラップが上手いのは誰ですか。

一番格好いいラップができるのは平野なんですけど、俺が入れたガイドと全く違うことをするのがKC(岸)で、これがめっちゃいいんですよ。そんな譜割り、知らないぞ俺、みたいな。

何回やり直しても、「ここはこうだよ。タンタンタンタンだよ」って言っても、「オッケーっす、やってみます」とか言って、毎回ぜったい違うんですよ。だからもう、俺が伝えたこの「タンタンタンタンタン」ていうリズムは、彼の中では「タンタ、タタタン」になっていて。

これはけっこうギフトというか、持って生まれた感覚。それは一番大事っすよね。神宮寺は、最近一番かっこよく見せられるキーを見つけたんで、そこを伸ばせばいいし、シャウト系とかガヤ(合いの手やシャウト)は一番いいです。声がとおるので。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

高市首相「首脳外交の基礎固めになった」、外交日程終

ワールド

アングル:米政界の私的チャット流出、トランプ氏の言

ワールド

再送-カナダはヘビー級国家、オンタリオ州首相 ブル

ワールド

北朝鮮、非核化は「夢物語」と反発 中韓首脳会談控え
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    海に響き渡る轟音...「5000頭のアレ」が一斉に大移動…
  • 9
    必要な証拠の95%を確保していたのに...中国のスパイ…
  • 10
    【ロシア】本当に「時代遅れの兵器」か?「冷戦の亡…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 10
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中