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天井の照明が、ビルで働くロボットたちの司令塔に?「未来のビル」実現を後押しする新テクノロジー

2025年10月31日(金)09時53分
西田嘉孝

公開されたデモンストレーションでは、ロボットが人に動かされて自己位置をロストした状態から、単体で見事に復帰してスピーディに稼働を開始。フロア巡回時に異常箇所を発見した際には、その箇所に近い天井照明を点灯させて周囲に異常を告知した。

さらに人の位置検出のデモでは、フリーアドレスを想定したオフィスでスマホと天井のビーコン、共通マップなどの連携によって特定人物の位置情報を取得。ロボットがスムーズに移動し目的の人物にお菓子を届けると、見守った記者たちから驚きの声が挙がった。

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ヒトとロボットの位置情報共有には、パナソニックEW社が開発したビルOS「Facibble」の使用を想定。従業員のスマートフォンやノートPCがビーコン信号をキャッチし、着座位置などをヒト位置検出システムに送信する

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ロボットはヒト位置検出システムから特定の従業員の着座位置を取得し、共通マップを使って移動。見事に休憩を促すお菓子を届けた

両社は今回のオフィスを使った技術検証を、2025年12月31日まで実施。その後の2026年にビル管理会社などを対象としたテストマーケティングを実施し、2028年度のサービス開始を目指すという。また、その間の2027年には、ロボット同士の位置座標系の共有化といった技術をスマートビルで標準化する提案も開始する予定だ。

「位置座標の共有によるロボットの精度向上に加え、エレベーターや入退管理ゲートといった様々な施設との連携によって、スマートビルでのより効率的なロボットや施設の管理ができるはず。今回の技術検証の成果を、ビルメンテナンス業界の人手不足の解決や、スマートビルの価値向上につなげていきたい」と、楠田氏は話す。

パナソニックEW社とugo社が目指すのは、ロボットと設備、そしてビルOSの連携によって、受付・案内から清掃、警備・点検、配送といったあらゆる業務が大幅に効率化される本当の意味での省人化。ロボットがより自律的に人々とともに働くスマートビルの実現に向けて、今後も両社はチャレンジを続けていく。

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