最新記事
アメリカ経済

インフレで4割が「貯蓄ゼロ」、ゴールドマン・サックスが警告する老後資金危機

Number of Americans Living Paycheck to Paycheck Soars

2025年10月7日(火)17時46分
ヒュー・キャメロン

今回の調査では、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントが、現役の労働者約3600人と退職者約1500人を対象に、ここ数年で経済的な蓄えがどのように変化したかを尋ねている。

その結果、若年層の約70%が、退職後のための積み立てを一時中断したり、退職時期を先延ばしにしたりしていることが判明した。必要な支出が競合し合う「出費の渦」に巻き込まれ、退職資金の準備が後回しになっていると、ゴールドマン・サックスは分析する。


現役労働者の68%は「退職に対して前向き」で、自分の貯蓄が「計画通り」または「先行して」進んでいる、と答えている。だが同時に、70%は長期的な退職資金の管理にストレスを感じており、58%は「自分が生きているうちに貯蓄が尽きるのではないか」と不安を感じている。

ゴールドマン・サックスは、退職後の貯蓄が不十分なのは「単に努力不足や贅沢のせいではない」と指摘する。「2000年以降、生活必需品の価格は劇的に上昇しており、中央値の賃金の伸びを大きく上回っている」とリポートは指摘する。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

対中半導体規制に抜け穴、昨年380億ドルの製造装置

ビジネス

米政権、1.6兆ドルの学生ローン債権の一部売却検討

ワールド

ノーベル物理学賞、米国拠点の3氏に 次世代量子技術

ワールド

米ホワイトハウス、政府閉鎖中の職員給与保証せず=ア
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 2
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレクションを受け取った男性、大困惑も「驚きの価値」が?
  • 3
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿すると「腎臓の検査を」のコメントが、一体なぜ?
  • 4
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 5
    一番お金のかかる「趣味」とは? この習慣を持ったら…
  • 6
    筋肉が育つだけでは動けない...「爆発力」を支える「…
  • 7
    メーガン妃とキャサリン妃の「オーラの違い」が話題…
  • 8
    監視カメラが捉えた隣人の「あり得ない行動」...子供…
  • 9
    【クイズ】イタリアではない?...世界で最も「ニンニ…
  • 10
    「不気味すぎる」「昨日までなかった...」ホテルの天…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 3
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 4
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 5
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 6
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 7
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 8
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 9
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 10
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中