トランプ関税はまるで法人税...黒人女性向け美容業界にも意外な打撃
だが価格上昇により、一部の黒人女性はサロンに行く回数を減らしている。ノースカロライナ州ローリーに住むデイラ・フライさん(27)は通常、1年に少なくとも5回はヘアサロンの予約を入れるが、今年はこれまで1回しか行っていない。
「ここ数年で何でもかんでも高くなっているので、最近は縫い付け式エクステよりも編み込みを選んだり、自分の髪を活かすことが増えた」とデイラさん。英食品・家庭用品大手ユニリーバの「シアモイスチャー」や、米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の「パンテーン」など、ナチュラルヘア用製品の価格上昇にも気づいている。
顧客の訪問回数の減少は、サロンやヘアケア用品店に影響を与えている。
ディオンヌ・マクスウェルさんは今年初めまで、ジョージア州ダラスの小さなヘアケア用品店でウィッグ、編み込み用ヘア、シャンプーやコンディショナーを販売していたが、来店者が減少したため5月に閉店。自宅に事業を移転した。
現在ウーバーイーツやティックトック・ショップ、ウォルマートからの注文に頼って事業を維持しているが、そうした売り上げも大きく落ち込んでいるという。
「広告に使う資金がない。十分な収益が入ってこないからだ」とディオンヌさんは述べた。
卸売業者との価格交渉も頭痛の種だ。以前は1回の注文で30パックずつ購入できていたが、現在は110パックの大量まとめ買いを要求される。
「この2カ月、ほとんど手元資金で請求金額を支払ってきた。入ってくるお金はほとんどなかったから」とディオンヌさんは打ち明けた。


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