最新記事
食料品価格

アメリカで牛肉価格が12%高騰――供給不足に加え、輸入先のカナダやブラジルへの高率関税はこれから

Ground Beef Prices Reach Record Highs as Warning Issued

2025年7月22日(火)16時34分
ヒュー・キャメロン

このうち、カナダとメキシコはドナルド・トランプ前大統領が主導した一連の関税政策の初期対象国であり、最近になってその強化が進められている。通商交渉で大きな進展がない限り、これらの国の牛肉には最大25%の関税が課される見通しだ。

ブラジルにはさらに高い50%の関税をかけると警告している。トランプは自身のSNSトゥース・ソーシャルで、同国が「不公平な貿易障壁」を設けており、取引が「対等でない」と批判。また、トランプと仲がいいブラジルの元大統領ジャイル・ボルソナロが2022年の選挙結果を覆そうとしたとして起訴されているのも不当だと、関係のない政治問題まで持ち出して非難している。


カンザスシティ・キャトル・カンパニーのCEOで共同創業者のパトリック・モンゴメリーはアクシオスに対し、「今回の価格上昇は氷山の一角にすぎない」と述べている。

「今後2〜4年は、牛肉価格が不安定な状況が続くだろう」とも語った。

農業経済学者のピールは、アメリカの牛肉業界は現在「飼育頭数回復までのごく初期の段階」にあるとし、生産量の回復や価格の安定化には数年かかると見ている。

「状況はさらに悪化してからようやく改善に向かうはずで、価格も今よりもう少し上がる可能性がある」と分析している。

USDAは、年後半にアメリカ国内の牛肉生産は減速すると見込んでいる。一方で、牛肉輸入は2025年から2026年にかけて増加する見通しだ。


【随時更新】トランプ2.0
▶▶▶日々アップデートされるトランプ政権のニュース&独自分析・解説はこちらから

ニューズウィーク日本版 トランプの帝国
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月10号(2月3日発売)は「トランプの帝国」特集。南北アメリカの完全支配を狙う新戦略は中国の覇権を許し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ルネサス、1─3月期営業利益率改善を予想 25年1

ビジネス

クックFRB理事、政策金利「ごくわずかに」制約的 

ワールド

マドゥロ氏側近のサーブ氏、ベネズエラ国内で拘束=米

ビジネス

アルファベット、今年は設備投資倍増へ クラウド事業
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 3
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流していた? 首相の辞任にも関与していた可能性も
  • 4
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 7
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 8
    アジアから消えるアメリカ...中国の威圧に沈黙し、同…
  • 9
    電気代が下がらない本当の理由――「窓と給湯器」で家…
  • 10
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中