世界一有名な日本の歌手となった初音ミク...世界の音楽を変えた原動力、「プロシューマー」とは
HIROYUKI ITOH

──初音ミクの権利買収の巨額のオファーがあったがそれは断り、むしろ非営利に限ってキャラクターの権利を一般に開放することを09年に決断しました。一般的な経営者とは逆の判断だと思うのですが。
考えに考えた末の決断、ではなかったです。うちは楽器のソフトを作る会社で、キャラクターを作る会社ではない。楽器のソフトをたくさん使ってくれるならハッピーなわけです。キャラクターの使用について規制する、という考えがそもそもなかった。
ネットでこちらが仕掛けたわけでないのに、皆さんが自発的に絵を描いて公開したり、動画を作って盛り上がっている。その様子が楽しそうだった。これこそ、トフラーが提言していた「プロシューマー」で、一般ユーザーが価値あるコンテンツを作るのは必然。その先に何があるか分からないが、止めてはいけない、と思いました。
あと、単純にクリエーターの皆さんが作るものが楽しかったんです。100人が100通りの初音ミクを作るのが面白かった。皆さんが作品を作りやすい基盤を整備するのが大事だと思っていました。





