最新記事
音楽

世界一有名な日本の歌手となった初音ミク...世界の音楽を変えた原動力、「プロシューマー」とは

HIROYUKI ITOH

2025年6月27日(金)14時15分
長岡義博・本誌編集長

newsweekjp20250627020822.jpg

イラストはパッケージ画像を基に描かれた初音ミクのファンアート ILLUSTRATION BY MIYU MORITA

──初音ミクの権利買収の巨額のオファーがあったがそれは断り、むしろ非営利に限ってキャラクターの権利を一般に開放することを09年に決断しました。一般的な経営者とは逆の判断だと思うのですが。

考えに考えた末の決断、ではなかったです。うちは楽器のソフトを作る会社で、キャラクターを作る会社ではない。楽器のソフトをたくさん使ってくれるならハッピーなわけです。キャラクターの使用について規制する、という考えがそもそもなかった。


ネットでこちらが仕掛けたわけでないのに、皆さんが自発的に絵を描いて公開したり、動画を作って盛り上がっている。その様子が楽しそうだった。これこそ、トフラーが提言していた「プロシューマー」で、一般ユーザーが価値あるコンテンツを作るのは必然。その先に何があるか分からないが、止めてはいけない、と思いました。

あと、単純にクリエーターの皆さんが作るものが楽しかったんです。100人が100通りの初音ミクを作るのが面白かった。皆さんが作品を作りやすい基盤を整備するのが大事だと思っていました。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

自民党の高市新総裁、金融政策の責任も「政府に」 日

ワールド

自民党総裁に高市氏、初の女性 「自民党の新しい時代

ワールド

高市自民新総裁、政策近く「期待もって受け止め」=参

ワールド

情報BOX:自民党新総裁に高市早苗氏、選挙中に掲げ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、Appleはなぜ「未来の素材」の使用をやめたのか?
  • 2
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 3
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 4
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 5
    イエスとはいったい何者だったのか?...人類史を二分…
  • 6
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 7
    謎のドローン編隊がドイツの重要施設を偵察か──NATO…
  • 8
    墓場に現れる「青い火の玉」正体が遂に判明...「鬼火…
  • 9
    「美しい」けど「気まずい」...ウィリアム皇太子夫妻…
  • 10
    「テレビには映らない」大谷翔平――番記者だけが知る…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 5
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 6
    こんな場面は子連れ客に気をつかうべき! 母親が「怒…
  • 7
    トイレの外に「覗き魔」がいる...娘の訴えに家を飛び…
  • 8
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 9
    虫刺されに見える? 足首の「謎の灰色の傷」の中から…
  • 10
    「元は恐竜だったのにね...」行動が「完全に人間化」…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中