「DeepSeekショック」から半年...AI投資と半導体株への熱視線
リスクは米中対立
アドバンテストのPER(株価収益率)は足元39倍台後半と高水準に見える。それでも、岩井コスモ証券の斎藤氏は「成長期待が戻ってきているため、PER40―50倍程度ならマーケットは受け入れるのではないか」と強気な見方を示す。「ディープシークショックが起きた半年前に比べて、足元ではAIの再評価が進んでおり、割高感は小さい」(斎藤氏)との見立てだ。
リスクとして意識されるのは、足元で一服している米中対立が改めて先鋭化することだ。半導体輸出規制に目が向かう場合には注意が必要だと東海東京インテリジェンス・ラボのシニアアナリスト、澤田遼太郎氏は指摘する。「足元で買い戻されているため、利益確定売りの口実になりかねない」という。
とはいえ、トランプ関税の不透明要因がある中でも、足元でAI投資の中心地となる米国の経済は底堅い。そのことが、米大手ハイテク企業の投資継続への思惑につながるとオムディアの南川氏はみており「(株価は)上下動を繰り返しつつも、買い戻しは継続するのではないか」と話している。


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