最新記事
AI

「DeepSeekショック」から半年...AI投資と半導体株への熱視線

2025年6月25日(水)09時05分
半導体

東京株式市場で半導体関連株に復調の兆しがみられる。2023年2月撮影のイメージ写真(2025年 ロイター/Florence Lo/Illustration)

東京株式市場で半導体関連株に復調の兆しがみられる。米ハイテク企業の人工知能(AI)関連投資が引き続き高水準で推移するとみられていることが背景にある。半導体検査装置大手のアドバンテストは年初来高値に迫る勢いで、年初に相場を揺るがした中国発の「ディープシーク」ショックのトラウマを覆すような動きとなっている。


 

AI投資の流れは不変

中国の新興企業ディープシークが低コストのAIモデルを公表、データセンター投資が過剰ではないかとの懸念が広がり、半導体株は年初に大幅下落した。しかし、米半導体大手エヌビディアの株価がここにきてディープシークショック前の水準を回復。市場では「巨額のAI投資に疑心暗鬼だったムードは完全に後退した」(三菱UFJeスマート証券のチーフストラテジスト・河合達憲氏)との声が聞かれる。

世界半導体市場統計(WSTS)は3日、2025年の半導体市場について前年比11.2%のプラスと2桁成長の維持を見込んでいると発表した。米国半導体工業会(SIA)が5日発表した4月の世界半導体販売額は前年同月比22.7%増の570億米ドルで、需要拡大の実績が確認されている。

数字の裏付けを得て、市場は米大手ハイテク企業によるAI関連の投資増加の流れは変わっていないと判断。足元では関連株に「買い安心感がある」(立花証券の調査部アナリスト・大牧実慶氏)という。

実際、アドバンテストの株価はディープシークショック以降18%超上昇。NAND型フラッシュメモリーに強いキオクシアホールディングスは同49%高と、この間の日経平均のパフォーマンスを上回る大幅な上昇となっている。

東京アメリカンクラブ
一夜だけ、会員制クラブの扉が開いた──東京アメリカンクラブ「バンケットショーケース」で出会う、理想のパーティー
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

10月FOMC、意見分裂鮮明に 12月緩和不支持も

ビジネス

エヌビディア、売上高見通しが予想上回る 株価2%高

ワールド

ゼレンスキー氏、トルコの和平仲介に期待 エルドアン

ワールド

EXCLUSIVE-米、ウクライナに領土割譲含む紛
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 6
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 7
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 8
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 7
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 8
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 9
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中