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【フジ中居問題】北尾吉孝氏の経営参画が、日枝久氏の残留と代り映えしそうにない理由

2025年5月15日(木)10時43分
木俣正剛(元週刊文春・月刊文藝春秋編集長)*DIAMOND Onlineからの転載

・坂野尚子(元フジテレビアナウンサー)

・ジェイミー・ローゼンワルド(ダルトン・インベストメンツ共同創業者)

・菊岡稔(元ジャパンディスプレイ社長)

・福田淳(スタートエンターテイメント社長)

・松島恵美(弁護士)

・近藤太香巳(ネクシズG社長)

・田中渓(アルファ・アドバイザリー日本不動産投資責任者)

・西田真澄(ダルトン・インベストメンツパートナー)

とりわけ、中居問題があれだけ騒がれたのに、まだ旧ジャニーズ事務所を引き継ぐ企業、スタートエンタテインメントの福田氏との関係を維持したいのは理解できません。女性の権限を強化する専門家や会計監査に詳しい人材も不足しています。

要するに、株中心の利益を考える集団が集まって、フジテレビを短期的に利益が出る組織にしたいだけのように感じるのは、私だけではないでしょう。


かくなる上は社員自身の革命的な改革が必要では

北尾氏の年来の主張は、第二次世界大戦後の占領政策の影響があって、「過去の一切の日本的精神、武士道のような精神が否定された」というものです。これはかなりアナクロと言っていいでしょう。

私は占領政策に日本弱体化の狙いがあったことは否定しませんが、戦前の日本には無意味なシゴキ=パワハラと、女性蔑視、合理性のない命令系統があり、それが今の企業経営に受け継がれていることこそが、日本の弱体化を招いていると考えています。

フジテレビ社員にとって北尾氏の着任は、日枝氏が残留するのと何ら変わることがありません。社員自身による革命的な改革で、社内外から若手を発掘して経営陣に選出するべきだと思います。

(元週刊文春・月刊文藝春秋編集長 木俣正剛)

※当記事は「DIAMOND online」からの転載記事です。元記事はこちら
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