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世界経済

トランプ関税より怖い中国の過剰生産問題

RISING TRADE TENSIONS

2024年11月26日(火)12時31分
ブレンダン・ケリー(元米国家安全保障会議中国経済担当ディレクター)
江蘇省・太倉の港から輸出されるEVなどの自動車

江蘇省・太倉の港から輸出されるEVなどの自動車 VCG/GETTY IMAGES

関税をめぐるドナルド・トランプ次期米大統領の脅しはしばらくニュースを独占しそうだ。だが、世界経済と貿易システムにとっては、中国の過剰生産能力が今後数年間の核心的な課題であることに変わりはない。

トランプは中国からの輸入品に60%の追加関税を課すという公約を掲げており、米中の貿易戦争は再び注目を集めるだろう。しかし他の主な経済圏では、中国の過剰生産能力の問題が深刻な影響を及ぼす可能性が高い。構造的な傾向を考えると、新たな中国ショックとそれに続く貿易摩擦の矢面に立たされそうなのはEUだ。


こうした現状を受けて中国の輸出は新興経済圏に向けられ始めており、昨年は輸出先の50%以上を占めた。この傾向は今後も続くとみられ、新興国は中国製品や直接投資の恩恵を受ける一方で、中国市場への輸出が限られているせいで自国の産業発展が危うくなっていることにいら立ちを募らせている。

トランプは中国以外についても全ての輸入品に10~20%の関税を課すと主張しており、中国の輸出が新興市場やEUへとシフトする動きは加速するだろう。その結果、これらの経済圏では、中国の「需要に見合わない過剰生産能力」と貿易不均衡に対する懸念がさらに高まることになる。

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