最新記事
経営

企業HPで一番アクセスが多いのは「スタッフ紹介」...就活サイトだけでは人材採用できない時代

2024年1月29日(月)18時58分
野本理恵 ※経営ノウハウの泉より転載

採用ページに必要な情報

■採用ページをつくる際にまず必要なこと

「自社も採用ページをつくってみよう」と思った際にまず必要なのは、盛り込む情報や内容の決定です。一般的な外部求人サイトにある必須項目はもちろんですが、自社オリジナルの情報もぜひ入れていきたいものです。

なかなかテキストで伝わりづらい部分として福利厚生制度や社内イベントがあります。こうした社内の雰囲気を伝えたい部分については、写真やイラスト、動画なども盛り込んだページの作成が有効です。

特に20代の若い世代は「ショート」という短い動画コンテンツから情報を取得することも増えています。そんな世代に自社の情報を届けるには、テキストと数枚の写真では不十分です。

また、各種SNSについても若者からみると「リアルな様子がよくわかる」と評価が高いコンテンツになります。つくりこみすぎていない、社員が持ち回りで更新しているブログでも、仕事の様子や社内の雰囲気が自然に伝わります。

長文のテキストや箇条書きの雇用条件だけでは外部の求人サイトとの違いがなく、仮に自社ページを閲覧してもらっても求職者に自社の魅力は伝わりづらいです。

また、採用ページ内に各種SNSのリンクを入れて導線をつくることで、効果的にSNSへの流入を促すことができます。

ただ、半年間まったく更新されていないような、更新頻度が少ないSNSなどは逆効果になるリスクもあります。各種の導線をしっかり設計しながら、それぞれのリンク先が常に更新されていること、また採用ページそのものもつくりっぱなしにしないで随時内容をアップデートしていくことが大切です。

(参考記事)エンゲージメント向上で若手採用・成長・定着を実現!成功の鍵はマネジメント革新

求職者に刺さる内容とは?

■採用ページに盛り込みたい内容

これまでお伝えしてきたとおり、テキストに頼らないさまざまな手法やコンテンツで採用ページをつくっていくことが必要ですが、特に盛り込んでほしいおすすめの内容は二つです。

一つ目は「社内の教育体制」です。意識の高い人ほど、入社した際にどのような環境なのか、自分自身の成長につながるかということを重要視します。入社時の研修制度はもちろんですが、メンター制度や外部の伴走支援などは求職者からして魅力的な部分です。

先に述べたSNSの内容も含めてですが、ただ「社員同士の仲がよい」「楽しい職場」のイメージを訴求するよりも、「切磋琢磨しながら成長できる環境」「相談できる相手がいる」などを訴求する内容をおすすめしています。

二つ目は「キャリアプランの見える化」です。中小企業では、「採用時の雇用条件は理解できたが、この会社で5年、10年働いたらどのくらいの収入になるのか」「どんな仕事に従事できるのか」などが不透明という印象が強いです。

ガジェット
仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、モバイルバッテリーがビジネスパーソンに最適な理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、レアアース輸出ライセンス合理化に取り組んでい

ビジネス

英中銀、プライベート市場のストレステスト開始へ

ワールド

ウクライナ南部に夜間攻撃、数万人が電力・暖房なしの

ビジネス

中国の主要国有銀、元上昇を緩やかにするためドル買い
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国」はどこ?
  • 3
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 4
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 8
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 9
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中