最新記事

中国経済

中国富豪番付、首位はワクチン開発企業経営者 ジャック・マーや恒大集団トップは後退

2021年10月28日(木)19時12分
中国富豪番付で首位になった鍾●●(●は目へんに炎)(ショウ・センセン)氏

中国の民間調査機関、胡潤研究院が発表した今年の中国富豪100人のランキング首位は鍾●●(●は目へんに炎)(ショウ・センセン)氏だった。 鏡週刊 - YouTube

中国の民間調査機関、胡潤研究院が27日発表した今年の中国富豪100人のランキング首位は、経営する新型コロナウイルスワクチン開発の製薬会社北京万泰生物薬業と飲料水大手、農夫山泉の上場2社の株価が値上がりした鍾●●(●は目へんに炎)(ショウ・センセン)氏だった。個人資産は606億ドル(約6兆9000億円)。

昨年まで3年連続首位だった電子商取引大手アリババグループの創業者、馬雲(ジャック・マー)氏は5位に後退した。傘下の金融会社アント・グループの上場延期や、独占禁止法違反で過去最大規模の罰金が科されたことなどが響いた。

経営危機の中国恒大集団の許家印(キョ・カイン)主席も順位が下がった。許氏の純資産は前年から約70%減の約113億ドル。同氏以外も不動産関連は軒並み順位を大きく下げた。胡潤によると、1999年にランキングをまとめ始めて以来、不動産開発業者が上位10人にまったく入らなかったのは初めて。

一方で2位は動画投稿「TikTok(ティックトック)」の親会社、北京字節跳動科技(バイトダンス)創業者である張一鳴(チョウ・イチメイ)氏だった。資産は前年の約3倍の528億ドル。胡潤によると、バイトダンスの上場観測が実現する運びになれば、同氏は来年に首位になる可能性があるという。

3位は電気自動車(EV)向け電池を手掛ける寧徳時代新能源科技(CATL)の曾毓群(ロビン・ゼン)会長。

インターネットサービス大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)の創業者の馬化騰(ポニー・マー)は今年、個人資産が19%減って4位となった。未成年者にインターネットゲームを提供する時間が厳しく制限されるようになり、同社のビデオゲーム事業が打撃を受けたことが背景。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


鏡週刊 - YouTube

【話題の記事】
・中国の不動産バブルは弾けるか? 恒大集団の破綻が経済戦略の転換点に
・中国製スマホ「早急に処分を」リトアニアが重大なリスクを警告
・武漢研究所、遺伝子操作でヒトへの感染力を強める実験を計画していた



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英韓FTA更新へ、サービス分野や市場アクセスで改善

ワールド

米当局が爆弾攻撃阻止、加州で年末に複数標的に計画 

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、米株安と円高で ソフトバ

ワールド

エアバス、12月納入低調 年間目標まで100機超
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 7
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 8
    「職場での閲覧には注意」一糸まとわぬ姿で鼠蹊部(…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中