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K-POPも韓流ドラマも実は世界で売れていない? 韓国のコンテンツビジネス、ダントツの稼ぎ頭は......

2020年8月3日(月)21時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

K-POPコンサートを中心に韓国カルチャーを紹介するイベント「KCOM in LA」で。REUTERS/Mike Blake

<CDや音楽配信のチャートやネットフリックスのランキング上位に並ぶ韓国のコンテンツ。だが、もっと世界で売れているものは──>

韓国のエンターテインメントと言えば、今やグローバルに活躍するK-POPアイドルはもちろん、『愛の不時着』『梨泰院クラス』など大ヒットしている韓流ドラマ。また今年は2月には映画『パラサイト 半地下の家族』の米国アカデミー4冠に輝き、もしもコロナウイルスのパンデミックが無ければ世界中で韓国映画の大ブームが起こったであろうと言われるほどのコンテンツ大国だ。

さて、そうするとどのジャンルが一番輸出額を稼いだのか気になるところだが、韓国の文化体育観光省と韓国コンテンツ振興院が、7月7日発表した資料「2019年下半期及び年間コンテンツ産業動向分析報告書」によると、韓国コンテンツ一番の稼ぎ頭は、K-POPや韓流ドラマではないという。

「コンテンツ産業動向分析報告書」とは、11の代表的なコンテンツ分野(ゲーム/キャラクター/知識情報/音楽/放送/コンテンツソルーション/アニメ/CM/漫画/映画/出版)の輸出入額などを分析し発表したものである。2500にも上る関係各社へ聞き取りや、122社の上場会社の実績などを調査して、年間単位で韓国のコンテンツ概要がまとめられている。

ワンソースマルチユースでコンテンツ輸出増加

2019年の韓国コンテンツ輸出額は、前年度より全体で8.1%増加し、約103億9000万ドルと好調だった。これには様々な理由があるが、その一つに、ワンソースマルチユースを韓国も本格的に取り組みだしていたが、それが成果を見せ始めたためと言われている。

ワンソースマルチユースとは、ゲームやWeb漫画、アニメなど1つのソースで多様なジャンルのコンテンツにすることを言い、これまでは日本がお得意としていたコンテンツ活用法だ。

またK-POPでは、BTS防弾少年団とBLACKPINKなど韓国アイドルグループのグローバル人気で前年比13.4%増とコンテンツ輸出額増加に貢献している。

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