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仏が政府主導の日産・ルノー完全合併を模索、ゴーン氏は一蹴

影響力低下を懸念して完全合併に消極的だった仏政府が方針転換

2015年11月5日(木)00時44分

11月4日、マクロン仏産業相は日産・ルノー連合ののゴーンCEOに仏政府の求める条件で完全合併するよう要求している。写真は東京モーターショーでプレゼンするゴーン氏。10月28日撮影。(2015年 ロイター/Thomas Peter)

 マクロン仏産業相が日産自動車<7201.T>・仏ルノー連合のゴーン最高経営責任者(CEO)に対し、仏政府の求める条件で両社を完全合併させるよう圧力をかけていることが、関係筋の話で分かった。

 仏政府はこれまで影響低下を懸念し、両社の完全合併には消極的とされていたが、仏政府は方針を転換させたようだ。

 ルノーの筆頭株主である仏政府が4月に議決権を拡大して以降、仏政府の影響力を抑えたい日産・ルノー側と仏政府の対立が表面化している。

 関係筋によると、マクロン産業相はその頃から、ゴーン氏に対し、合併実現に向け作業部会を立ち上げるよう要請。仏政府が主要株主にとどまることや、雇用確保を含め「フランスの戦略的利益を維持する」ことを条件に求め、拠点も仏国内に置くことが望ましいと主張した。選挙が行なわれる2017年前までに合併を実現させるよう要求しているという。

 だが関係筋は、ゴーン氏は産業相の要求を取り合わず、作業部会が設置されることはなかったと話す。

 ゴーン氏は仏政府とは全く別の青写真を描いていた。2013年にはゴールドマン・サックスを起用し、完全合併も含めた連携強化案を探った。新会社の拠点を日仏以外の第三国に置き、東京とパリに上場することなどが検討された。

 だが合併は複雑過ぎて時間を要するため、まずは事業統合を深めることを優先すべきとの判断に至り、ゴーン氏の将来図は一旦棚上げされていたという。

 関係筋はマクロン産業相の圧力を受けて、ゴーン氏自身の案を「復活させる」状況になっていると述べた。

 ルノーは今週、緊急の取締役会を開催して対応を協議するとみられている。

 日産・ルノー、仏政府はいずれもコメントを控えた。

[パリ 4日 ロイター]

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Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

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