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戦略なきツイッターの命運が尽きるとき

2015年9月14日(月)17時00分
ケビン・メイニー(テクノロジー担当)

 さらにフェイスブックがハリケーン並みの勢いでスマホの世界を席巻。これといったビジョンも戦略もないツイッターは明らかに低迷している。

 今年4~6月期決算は、売上高こそ予想を上回ったものの、ソーシャルメディアにとって重要な月間アクティブユーザーの増加率は、前期比1%に満たなかった。アンソニー・ノトCFO(最高財務責任者)が、「みんながツイッターを使わない最大の理由は、使うべき理由が見つからないからだ」と認めるありさまだ。

 社内人事をめぐるゴタゴタも続く。ツイッターでは、この1年で社員が1割以上辞めたとされる。ドーシーは創業当初CEOに就任したが、数年でウィリアムズにその座を奪われた。その後CEOに就任したディック・コストロは、投資家の圧力を受けて6月に辞任。ドーシーが暫定CEOに返り咲いた。

 ウィリアムズもドーシーも、ツイッター後に別のスタートアップを立ち上げて、それなりに成功させている。どれもツイッターとは似ても似つかないビジネスだ。どうやら彼らがツイッターで学んだのは、ツイッターのようなものをやらないほうがいい、ということらしい。

[2015年9月 8日号掲載]

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