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買えなくても悔しくないツイッター株の未来

2013年11月21日(木)14時12分
ショーン・ビトカ

 では、ツイッターはどこに成長を求めたらいいのか。フランスのSNS調査会社セミオキャストの国別ツイッター利用状況調査が示唆に富む。例えば、世界のツイッター利用者の25%はアメリカだが、11年9〜11月までの間に投稿をしたアカウントの比率では4番目でしかない。

 一昨年のやや古いデータではあるが、実際の利用状況を測るものとして説得力がある。アクティブアカウントを増やすことも、利用されなくなったアカウントを再活性化することも、ツイッターがソーシャルメディアとして魅力あるコンテンツを作り広告媒体としての価値を上げていく上で不可欠の要素だ。

 では、アメリカを上回る利用率を誇るのはどの国か。1位はオランダで日本とスペインが続く。日本語は英語の次にツイッター上でよく使われる言語だ。人口1億2700万人でツイッター好きの日本は同社に必要不可欠な存在かもしれない。

 だが日本にはフェイスブックのほかにも無料通信・通話アプリのLINEなどの競争相手がある。11年にサービス開始したLINEには既に2億3000万人の利用者数がいる。

 もちろん、これまでに名前が出た国以外にも成長市場はあるだろう。例えば、ツイッターはインドで新しい戦略を試している。セミオキャストの調査対象国の中では、利用者数が一番少なかった国だ。

 成熟市場で成長を目指すより、よほど実入りが大きいかもしれない。

[2013年11月19日号掲載]

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