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共和党の異常事態、ベイナー下院議長辞任と「しぶとい」トランプ
これを受けたかのようにトランプは週明け早々、CNNの看板キャスターで「ゴールドマン・サックス出身の経済通」であるエリン・バーネットの単独インタビューに応じるという形で、「新税制案」を発表しました。
その中身ですが、なかなかユニークなもので「単身で年収2万5000ドル(300万円)以下、既婚カップルで5万ドル(600万円)以下の場合は連邦所得税はゼロ」とする一方で、「単身で年収15万ドル(1800万円)、夫婦で30万ドル(3600万円)」以上の最高税率も40%から25%に下げるというのです。
その代わり、不公平な節税措置の温床となる複雑な控除や、「タックスホール」(税の抜け道)を改善するのだとタンカを切っていました。「大金持ちやヘッジファンドの連中の中には真っ青になるヤツもいるだろう」というのです。
こうなると、トランプ氏が共和党の本選候補になる可能性が再度浮上しますが、仮にそうなっても本選で勝つ見込みはやはり少ないでしょう。結果的にはヒラリー・クリントンに有利な情勢になってくると思います。
ヒラリー候補を含めた民主党の第1回テレビ討論は10月13日に予定されています。一方の共和党の下院議長人事は、ベイナー氏の強く推すケビン・マッカーシー議員という妥当な人事にスンナリ収まるか、こちらの情勢からも目が離せません。