プレスリリース

IOWN APNを活用し遠隔でリハビリ・トレーニング支援を実現する「未来のヘルス&ウェルネスケアステーション」のプロトタイプを公開!

2025年10月08日(水)10時00分
NTTドコモビジネス株式会社(旧NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)と株式会社ミライセンス(以下 ミライセンス)は、遠隔でリハビリテーションやトレーニング支援を実現する「未来のヘルス&ウェルネスケアステーション」のプロトタイプを公開します。IOWN(R)※1 構想を支える APN※2の低遅延性と3DHaptics※3の錯触力覚※4、バイブロスケープの振動触覚※5などを活用した視覚・聴覚・触覚を遅延無く伝送するソリューションコンセプトを「FURELIA」として呼称し、このユースケースとしてトレーナーが隣で体を支えて誘導しているかのように、遠隔地の人へリハビリテーションやトレーニングを支援できる実証を実施します。
(以下 本実証) また、本実証により、「映像」「音声」「動き」「触覚」などを同時に複数へリアルタイムで伝送し、ゼロ距離で感じるリアルな支援をめざします。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/549293/img_549293_1.png
<「FURELIA」を活用した本実証の構成>


1.背景
2025年は後期高齢者が全人口の5人に1人が後期高齢者になるなど急速な高齢化が深刻となっています。しかしその一方で、医療や介護の現場では深刻な人手不足や、住む地域によって医療や福祉サービスの充実度における地域格差も課題となっています。また、社会保障費の増大が懸念される中、心身ともに自立し、健康的に生活できる期間である「健康寿命」が重要視され、企業や地方自治体も健康増進の取り組みを推進することで、持続可能な社会を構築しようとしています。
これらの課題に対し、音声や映像のコミュニケーションでは実現できない解決の一助として、3DHapticsによる錯触力覚を活用した動作のサポートや振動触覚を用いたリズムの伝達といった複数の感覚情報を遠隔地にリアルタイムに伝送し、複数人に対して同時に離れた場所からリハビリテーションやトレーニング指導を実現します。

2.本実証について
本実証では、IOWN(R) APNやOPEN HUB Window※6、3DHapticsデバイス「echorb」※7、「バイブロスケープ」※8などを用いて、視覚・聴覚・2種類の異なる触覚情報を遅延無く伝送し、遠隔地にいるトレーナーが体験者にリハビリテーションやトレーニングの指導体験を実施します。IOWN(R) APNの超低遅延かつ揺らぎ※9のない技術を活用することにより、遅延や揺らぎに敏感な触覚情報を伝送可能とし、複数の感覚情報を制御せずとも簡単かつ自然に同期して送受信することが可能です。これにより、遠隔地にいてもトレーナーが隣で体の動作のサポートを行うかのような臨場感ある運動体験ができます。

本実証では、手に持った3DHapticsデバイス「echorb」、足踏みのリズムを振動で伝える「バイブロスケープ」などを通じて、遠隔地にいるトレーナーから複数の体験者へ以下を同時に実施します。

(1)両手を広げた肩甲骨のストレッチ
トレーナーが実際に両手を取って広げるかのように、肩甲骨を寄せる、広げるストレッチを体験できます。
(2)両手を伸ばした前屈のサポート
伸ばした両手がトレーナーに引っ張られているかのように前屈の体の伸びを体験できます。
(3)トレーナーのリズムと手動きに合わせた足踏み運動
トレーナーの足踏みの振動リズムをリアルタイムに感じながら、手の動きも誘導されることで、遠く離れていても一緒に臨場感ある足踏み運動を体感できます。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/549293/img_549293_2.png
<体験イメージ>

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/549293/img_549293_3.png


画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/549293/img_549293_4.png
<バイブロスケープ>

また、本実証において「バイブロスケープ」を用いた足踏みのリズム伝送はNTT株式会社 社会情報研究所から技術協力を受け実施しています。

3.各社の役割
NTTドコモビジネス:IOWN(R) APN、OPEN HUB Windowの提供および通信環境の構築
ミライセンス:3DHapticsデバイスの提供および触覚を用いた体験設計

4.今後の展開
NTTドコモビジネスとミライセンスは「FURELIA」を活用し、医療や福祉などにおけるリハビリテーションと健康増進への活用や、遠隔地から体感できる複数人での旅行体験、体が不自由な方の生活における行動支援、スポーツなどのレッスンサポートなどユースケースを広げ検証を進めていきます。また、IOWN(R) APNや3DHaptics、振動触覚を活用したユースケースの創造・検証・共創を一緒に実現できるパートナーと共に社会実装も検討していきます。

5. NTT docomo Business Forum'25 出展情報
NTTドコモビジネスが2025年10月9日(木)~10日(金)に開催する「NTT docomo Business Forum'25」にて、本実証を紹介予定です。詳細は、以下出展概要をご確認ください。

NTT docomo Business Forum'25出展概要
■展示会名称:NTT docomo Business Forum'25
■展示会期間:2025年10月9日(木)~10日(金) 9:30-17:30
■特設サイト:https://www.ntt.com/business/go-event.html?ir=nr
■展示会場所:ザ・プリンスパークタワー東京B2
■展示名:産業・地域DX×IOWN


「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。私たちは、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を生み出し、豊かな社会の実現をめざします。
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/549293/img_549293_5.jpg
https://www.ntt.com/about-us/nttdocomobusiness.html


※1:IOWN(R)とは、スマートな社会の実現に向けた光関連技術および情報処理技術を活用したネットワーク・情報処理基盤のことです。「IOWN(R)」はNTT株式会社の商標または登録商標です。
※2:APNとは、ネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入したオール光ネットワークです。
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2025/0918.html
※3:3DHapticsとは、特殊な振動パターンを組み合わせることで、力覚・圧覚・触覚の3つを組み合わせ、リアルで豊かな感触を実現する技術です。
※4:錯触力覚とは、ミライセンスが提唱している皮膚に加えるわずかな刺激をキッカケにして脳内錯覚が生じ、与えられた刺激とは異なるハッキリとした触力覚を感じる概念です。触力覚とは、引っ張られる・押されるなどを感じる「力覚」、接触や堅さ・柔らかさを感じる「圧覚」、表面の触り心地を感じる「触覚」など、肌で感じる感覚の総称です。
※5:振動触覚とは、主に皮膚表面で生じる、数kHz程度までの周期的な機械刺激によって生じる感覚のことです。手だけでなく、皮膚のあらゆる部位で感じられます。
※6:OPEN HUB Windowは、NTTドコモビジネスが2022年2月に開設した最先端技術を備えたワークプレイス「OPEN HUB Park」発のコミュニケーションツールです。
※7:3DHapticsデバイス「echorb」とは、3DHaptics技術や各種センサ技術が搭載されている、株式会社村田製作所およびミライセンスが開発した触覚デバイスです。大阪・関西万博では、誘導をはじめとしたさまざまな体験をパビリオン来場者に提供するデバイスとして展示されました。
※8:バイブロスケープとは、風景の変化を視覚・聴覚・触覚といった多様な感覚でとらえ、その他者の感覚を身体にめぐらせることで、風景の中にいる他者につながりを見出す体験です。映像と音に加え、動きによって生じる振動を足元のセンサで計測し、それらをモニタ、スピーカ、足元の振動提示装置に再生することで、他者の経験の追体験を促します。
※9:揺らぎとは、データ伝送に要する遅延時間の変動のことです。「jitter(ジッター)」とも呼ばれます。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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