プレスリリース

高精度なデジタルヒューマン再現技術と近距離空間計測技術を開発 10月14日からCEATEC 2025で公開

2025年10月10日(金)14時00分
工学院大学(学長:今村 保忠、所在地:東京都新宿区/八王子市)の木全 英明 教授(情報デザイン学科)は、医療分野や人間拡張の分野での応用を見据えた2種類の技術を開発しました。大学発の研究成果でイノベーションを推進すべく、10月14日(火)から17日(金)に幕張メッセで開催されるデジタルイノベーションの総合展「CEATEC 2025」(主催:一般社団法人 電子情報技術産業協会)に出展します。


【出展内容】
1. 立体的で高精細なデジタルヒューマン再現技術

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/549776/LL_img_549776_1.jpg
従来方式で再現したアバターの頭髪(左)と、本技術により再現した高精細なアバターの頭髪(右)

デジタル空間のコミュニケーションでは、現実空間でのその人らしさの再現が課題となっています。本技術では、デジタルヒューマン(アバター)の生成において、人の印象に強い影響を与える頭髪に着目。人物頭部の3Dスキャンから半自動で頭髪の3D形状を取得し、細かな髪の毛の形状を軽量なポリゴンで再現することで、少ない計算量で効率的に髪の毛のツヤやアニメーションを表現する方法を開発しました。これにより、人物の特徴を高精度に再現するデジタルヒューマンを製作でき、デジタル空間上でもその人らしさを感じられる豊かなコミュニケーションの実現が期待されます。


2. より正確な物体形状を計測できる近距離空間計測技術

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/549776/LL_img_549776_2.jpg
より正確な物体形状を計測できる近距離空間計測技術

作業空間でロボットが器具を操作するには、ロボットから見たモノの正確な形を計測する必要がありますが、従来の距離センサでは計測が困難でした。
本技術では、近距離に特化した視差推定モジュールを備えた深層ニューラルネットワークと、物体特徴に対する推定誤差を抑えるアルゴリズムを導入することで、より高精度な凹凸計測を可能にしました。より細やかな作業支援が求められる遠隔医療や介護、災害復旧などの場面への応用が期待できます。


■技術考案者コメント:木全 英明 教授(工学院大学 情報デザイン学科)
本技術の社会実装には、産業界の知見を活かした共同研究が重要だと考えています。
労働人口が減少する現代社会において、ロボットやAIによる細やかな動作や、デジタル空間でのより自然なコミュニケーションにより、人の活動能力を向上することで、人の生活がより豊かになることを期待しています。学術的成果にとどまらず、実社会との連携を通じて、本研究が社会課題の解決に繋がれば幸いです。


■CEATEC 開催概要
名称 : CEATEC 2025(シーテック 2025)
日時 : 2025年10月14日(火)~ 17日(金) 10:00~17:00
会場 : 幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
来場申込公式サイト: https://www.ceatec.com/ja/

<工学院大学出展内容>
●映像ネットワーキング研究室>
1. 立体的で高精細な人物頭髪をデジタルで再現
~個性を感じられる創造的コミュニケーションを目指す~
2. 作業空間の正確な奥行きを計測
~ロボット・AIによる人の支援をより細やかに~

<工学院大学出展場所>
ネクストジェネレーションパーク
ホール 6 ブース番号 6H212


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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