プレスリリース

迅速な入れ歯提供が災害関連死のリスクを軽減 歯科技工所が大規模災害時に無償で入れ歯提供、協力歯科医院の募集開始

2025年05月12日(月)10時30分
南海トラフ地震の発生率が80%に引き上げられる中、もしもに備えて入れ歯データの無料保管サービスを全国展開している株式会社お守り入れ歯(本社:北海道札幌市、代表取締役:池田 昭)は、大規模災害時には新しい入れ歯の無償提供を行います。その際に患者への提供を協力してくれる歯科医院の募集を2025年5月1日(木)開始しました。

大規模災害時の義歯治療協力歯科医院募集
https://ibegobank-kyouryoku-0wnug2z.gamma.site/

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/435518/LL_img_435518_1.png
災害時に急がれる入れ歯提供

【危惧される災害関連死、急がれる避難者の生活環境の改善】
政府の地震調査委員会により、今後30年以内に発生する確率が80%に引き上げられた南海トラフ地震。想定されるマグニチュードは最大9クラスで、激しい揺れと大津波が静岡県の駿河湾から九州東方沖といった超広域に及ぶと予測されています。能登半島地震などの大規模災害では、避難生活で体調を崩し死亡するケースが多かったことから災害関連死に注目が集まっています。国の有識者会議が2025年3月31日に公表した新たな被害想定では初めて「災害関連死」の人数が盛り込まれ、その人数は2万6,000人から最悪の場合5万2,000人とされました。東日本大震災の約13倍になると予測されることから、避難者の生活環境の改善などが急務となっています。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/435518/LL_img_435518_3.png
協力歯科医院募集についてのトップ画面

【大規模災害に備え、協力歯科医院を募集】
北海道札幌市にある歯科技工所を運営する株式会社お守り入れ歯は、東日本大震災以降、もしもの際に義歯利用者の健康を守るための活動を行っています。2025年3月、大規模災害時には事前に「入れ歯銀行」に保管した義歯データを元に製作した新しい義歯の無償提供を行うことを発表。その際に義歯の調整などを無償もしくは無料で行う協力歯科医院の募集を2025年5月1日より開始しました。

入れ歯銀行とは、破損や紛失で義歯を失った時や予備がほしい時に、早くて2日で新しい義歯が製作できるよう、事前に義歯データを無料で保管しておくクラウドサービスです。歯科医院や都道府県の垣根を超えた全国展開で、現在は約600人分の義歯データを保管しています。かかりつけ歯科医院が被災しても北海道の当社、もしくは他県の入れ歯銀行加盟歯科医院で新しく製作できます。

通常の破損や紛失の際、入れ歯銀行に保管した義歯データに基づき新しい義歯を製作する際は有料です。しかし大規模災害時には当社が無償で製作します。患者への提供時には噛み合わせの調整などが必要な場合があり、通常は全国に19か所ある加盟歯科医院が行っています。しかし災害はどこで発生するか分からないため、大規模災害時のみ現地にて患者への対応をご協力いただく協力歯科医院の募集を開始しました。入れ歯銀行への加盟費用は通常有料ですが、この協力歯科医院は無料です。

画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/435518/LL_img_435518_2.png
令和6年度「国土強靭化 民間の取組事例集」に掲載

【迅速な対応が高齢者の命を守る】
在宅介護を行うヘルパーの声「高齢者は食事が十分にできないと体力の低下が顕著です。普段でもお菓子の袋などと一緒に義歯を捨ててしまうこともあり、担当する高齢者が義歯の無い生活になった時は気が気ではありません。災害時は新しく作りたくても通院も困難になるでしょう。被災時の生活環境を整えるためにも迅速に提供してもらえると助かります。」

代表の声「東日本大震災の時、震災で命は助かったものの避難所生活で誤嚥性肺炎により多くの高齢の方が亡くなったことを知りました。昼食後に義歯を外して休んでおり慌てて避難したため持ち出せなかった人や避難途中に義歯を落とした人も。歯が揃っていないと就寝中はうまく唾が飲み込めず、菌が繁殖した不衛生な唾が少しずつ気管に流れ込み誤嚥性肺炎の原因にもなります。私は常日頃から義歯利用者の健康的で安全な生活のために何ができるかを考え実行しています。その中の一つが入れ歯銀行です。そして大規模災害時こそ迅速な外部の支援が必要です。想いに共感してくれる歯科医院と共に引き続き活動を行ってまいります。」

今後は協力歯科医院募集の説明会開催を予定しています。

画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/435518/LL_img_435518_11.jpg
株式会社お守り入れ歯 代表取締役 池田 昭

《大規模災害時の無償提供と協力歯科医院 概要》
・当社無償提供内容
事前に「入れ歯銀行」に保管したデータを元に新しい白色の義歯を製作し、
協力歯科医院を通じて提供する。

・事前のデータ保管
入れ歯銀行に加盟している歯科医院を紹介。
来院か郵送にて義歯のデータ保管を行う。
所要時間は来院では約30分、郵送では4~7日前後。無料。

・協力歯科医院
大規模災害時のみ当社が無償提供する3Dプリントデンチャーの調整等の
協力を行っていただきます。加盟費用無料。

・協力歯科医院問合せ先
011-596-6685 (受付時間:平日9:00-18:00、土は隔週、休診日:日曜・祝日)

・入れ歯銀行
https://irebabank.com/sp.html


《株式会社お守り入れ歯 概要》
代表取締役 : 池田 昭
事業内容 : 入れ歯銀行運営、義歯製作、義歯の洗浄、抗菌処理
所在地 : 〒060-0062
北海道札幌市中央区南2西3-12-2 トミイビルNo.37 5F
問い合わせ先: 011-596-8814
(受付時間:平日9:00-18:00、土は隔週、休診日:日曜・祝日)
URL : https://omamoriireba.com/


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プレスリリース提供元:@Press
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