プレスリリース

「オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステム」について、非小細胞肺がんを対象としたHER2(ERBB2)遺伝子変異に対するコンパニオン診断システムとして、一部変更承認を取得

2023年05月26日(金)13時00分
サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ(グループ本社:東京都港区、代表:室田博夫、以下、サーモフィッシャー)は、次世代シーケンシング(NGS)技術を用いたコンパニオン診断システム「オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステム(以下、本製品)」に関し、非小細胞肺がんを対象としたHER2 (ERBB2)遺伝子変異に対する「トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)(T-DXd/DS-8201)(以下 トラスツズマブ デルクステカン)」のコンパニオン診断システムとして、2023年5月25日に厚生労働省より製造販売承認事項一部変更承認(以下 一部変更承認)を取得したことを発表します。
なお、トラスツズマブ デルクステカンについては、第一三共株式会社(以下、第一三共)が、HER2(ERBB2)遺伝子変異を有する非小細胞肺がん二次治療以降を対象に、承認事項一部変更承認申請を実施しており、現在、審査中です。


サーモフィッシャーは第一三共とのパートナーシップのもと、トラスツズマブ デルクステカンの、HER2(ERBB2)遺伝子変異に対するコンパニオン診断システムとしての承認を目指し、今般、一部変更承認を取得しました。この度の承認により本製品にて、HER2(ERBB2)遺伝子変異を有する非小細胞肺がん患者さんが迅速に適切な治療にアクセスすることができるようになります。また、本製品は、非小細胞肺がんの6つのドライバー遺伝子(BRAF、EGFR、HER2(ERBB2)、ALK、ROS1、RET)、さらには甲状腺がんの1ドライバー遺伝子(RET)、甲状腺髄様がんの1ドライバー遺伝子(RET)を網羅するコンパニオン診断システムとなり、さらに多くの患者さんに対する医薬品の適応判定の補助として使用が可能となります。なお、保険適用については、今後速やかに対応します。


サーモフィッシャー ジャパングループ代表 室田博夫のコメント
「この度の一部変更承認により、HER2(ERBB2)遺伝子変異を有する非小細胞肺がん患者さんに新たな治療の選択をご支援できるようになりました。サーモフィッシャーはコンパニオン診断システムの世界的リーディングプロバイダーとして、検出対象となる遺伝子変異、がん種などの適応拡大を継続して行っています。一人でも多くの患者さんが適切な治療法を選択できるよう、今後も検出対象となる遺伝子変異やがん種などのさらなる適応拡大、新たなコンパニオン診断システム、遺伝子パネルなどのソリューションのご提供を通じて、個別化医療の進展に尽力してまいります」


■使用目的または効果
本製品は、下記に示す癌種ごとの医薬品の適応判定の補助を目的として対応する遺伝子変異等を検出します。


【非小細胞肺癌】
●BRAF遺伝子V600E変異:
ダブラフェニブメシル酸塩及びトラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物の併用投与

●EGFR遺伝子変異:
ゲフィチニブ、エルロチニブ塩酸塩、アファチニブマレイン酸塩、オシメルチニブメシル酸塩、ダコミチニブ水和物

●HER2(ERBB2)遺伝子変異:
トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)(当該一部変更承認により追加。第一三共によるトラスツズマブ デルクステカンのHER2(ERBB2)遺伝子変異を有する非小細胞肺がん二次治療以降を対象にした承認申請については審査中)

●ALK融合遺伝子:
クリゾチニブ、アレクチニブ塩酸塩、ブリグチニブ、ロルラチニブ

●ROS1融合遺伝子:
クリゾチニブ、エヌトレクチニブ

●RET融合遺伝子:
セルペルカチニブ


【甲状腺癌】
●RET融合遺伝子:
セルペルカチニブ

【甲状腺随様癌】
●RET遺伝子変異:
セルペルカチニブ


■サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッドについて
サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッド(本社:米国マサチューセッツ州ウォルサム)は、科学サービスを提供するグローバルなリーディングカンパニーであり、収益は400億ドルを超えています。私たちのミッションは、私たちの住む世界を『より健康で、より清潔、より安全な場所』にするために、お客さまに製品・サービスを提供することです。私たちはライフサイエンス研究のさらなる加速、分析における複雑な課題の解決、研究室の生産性向上、臨床診断性能と治療の向上、患者さんの人生を大きく左右する医薬品開発・製造に取り組むお客さまを支援します。
当社のグローバルチームは、Thermo Scientific、Applied Biosystems、Invitrogen、Fisher Scientific、Unity Lab Services、Patheon、PPDといった業界をリードするブランドを通じて、革新的な技術、購入における利便性、医薬品開発・製造サービスにおいて、他に類を見ない組み合わせを提供します。
URL: https://www.thermofisher.com


※プレスリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承、ご注意をお願いいたします。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、15日にトルコで直接協議提案 ゼレンス

ビジネス

ECBは利下げ停止すべきとシュナーベル氏、インフレ

ビジネス

FRB、関税の影響が明確になるまで利下げにコミット

ワールド

インドとパキスタン、停戦合意から一夜明け小康 トラ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノーパンツルックで美脚解放も「普段着」「手抜き」と酷評
  • 3
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦闘機を撃墜する「世界初」の映像をウクライナが公開
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    指に痛みが...皮膚を破って「異物」が出てきた様子を…
  • 6
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 7
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 8
    「股間に顔」BLACKPINKリサ、ノーパンツルックで妖艶…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 5
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 6
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 7
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノー…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中