コラム

参院選:なぜ安倍政権を倒すことができないのか

2019年07月21日(日)20時00分

この結果、野党は安倍政権を上回るポピュリズムを提案しないと野党的に戦えないのだが、そうなると、まともな人々は、安倍政権もひどいが野党はもっとひどい、ということになり、選挙に政権側は負けなくなる。極端な批判層、いわゆる批判のための批判しかしない左翼は多少票を伸ばすかもしれないが、まともな野党ほど議席を失う。今回議席を減らす野党はおおむねまともで、増やす党はもっともひどい非現実的な党だ、ということになるが、自民党は議席を減らす見込みといわれているから、やはり自民党は相対的にはまともなのだろう。

ということで、投票に行くのも馬鹿馬鹿しいが、馬鹿馬鹿しくてもいかざるを得ず、しかし、行ったとしても、そしてどこに投票したとしても、そして選挙結果がどうなろうとも(つまり野党が勝とうが負けようが)、良い政策が実現される見込みはないのである。

*この記事は「小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記」からの転載です

プロフィール

小幡 績

1967年千葉県生まれ。
1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現財務省)入省。1999大蔵省退職。2001年ハーバード大学で経済学博士(Ph.D.)を取得。帰国後、一橋経済研究所専任講師を経て、2003年より慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應ビジネススクール)准教授。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。新著に『アフターバブル: 近代資本主義は延命できるか』。他に『成長戦略のまやかし』『円高・デフレが日本経済を救う』など。

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