最新記事
シリーズ日本再発見

子連れでも楽しい、東京で一番の夜景展望台へ!

2016年11月11日(金)16時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

 そうした評判が海外でも広まったためか、外国人の来館者は増加傾向にあるようだ。「昨年発表した統計では5~10%が外国人だったが、今年は外国のお客様が増えている」と、東京シティビュー広報・PRの杉 祐実さんは言う。正確な統計ではないが、現在は全体の約3割が外国人客で、欧米人もアジア人もまんべんなく来館しているとのこと。実際、取材時に見渡してもおおよそ3割が外国人だった。

 ただし、先のトリップアドバイザーには"苦言"の口コミもちらほらと混じっている。そのほとんどは料金に関するものだ。入館料は1800円だが、スカイデッキに登るにはさらに500円が必要(いずれも一般料金)。他に無料の展望台があることを考えると、確かにデメリットになるかもしれない。また、展望台といえば、できるだけ高い所に登りたくなるのが人間の心情だ。"ライバル"のひとつである東京スカイツリーには、高さでは到底かなわない。

 それでも、料金に関していえば、屋内展望フロアには「スカイギャラリー」があり、そこで開催される企画展も同じ入館料で楽しめる。今夏には「ジブリの大博覧会」を開催し、大人にも子供にも大好評だったという。現在は「大都市に迫る空想脅威展」(11月13日まで)、11月23日からはプロジェクションマッピングやプラネタリウムを組み合わせた「星空のイルミネーション」を実施予定だ(2017年1月29日まで)。

【参考記事】日本にかつてあった「専売」、その歴史を辿る知的空間へ

 家族で訪れて、美しい夜景だけでなく、企画展まで楽しめる。申し分のない夜のアクティビティといえるが、やはり何と言っても夜景だ。実はこの東京シティビュー、夜景を存分に味わえるよう計算され尽くしている。

japan161110-6.jpg

屋内展望フロアは高さ11メートルの窓面の吹き抜けとなっており、迫力は抜群。東京タワーの方角の奥には、レインボーブリッジや東京ゲートブリッジなど、ベイエリアも見渡せる(提供:六本木ヒルズ)

japan161110-2.jpg

窓が非常に大きく、また足元が絨毯なので、窓際に座り込んで思い思いに過ごす来館者が多かった。小さな子供にも優しい設計だ(撮影:石島邦彦)

 まず、夜11時(金曜・土曜と休前日は午前1時)までと、東京の主要な展望台のなかで最も営業時間が長い。また屋内展望フロアは、足元ギリギリから高さ11メートルの天井までと窓が非常に大きいうえ、照明が暗く抑えられている。おまけに足元が黒い絨毯のため、室内灯の窓ガラスへの反射が比較的少なく、きれいな写真を撮りやすいのだ。

 そして忘れてならないのが、屋上のスカイデッキである。「オープンエア(の展望台)は東京では珍しく、窓に遮られず眺望を楽しめる点を評価していただいている」と、東京シティビューの杉さん。風を感じ、360度の夜景を一望し、さらには頭上に星空を仰ぐ。東京の真ん中で、こんな贅沢な夜の過ごし方が他にあるだろうか。

japan161110-4.jpg

毎月第4金曜日にスカイデッキで開催されている「六本木天文クラブ」は、天体望遠鏡で星空を眺めるイベント(「星空のイルミネーション」期間中は毎週土曜日も開催)。予約不要なので気軽に参加でき、専門家の解説を聞くこともできる。家族連れにもお勧め(提供:六本木ヒルズ)


六本木ヒルズ展望台「東京シティビュー」
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階
開館時間:平日および休日10~23時(入館は30分前まで)、金土・休前日10~25時(入館は1時間前まで)、スカイデッキ11~20時(「星空のイルミネーション」期間中は21時まで。入場は30分前まで)
入館料:一般1800円、スカイデッキ追加券500円
TEL:03-6406-6552
http://www.roppongihills.com/tcv/


japan_banner500-5.jpg

japana_banner500-4.jpg

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中