コラム

高市政権の「給付付き税額控除」には筆者も大賛成...ただ、多くの国民の「期待通り」ではない可能性が

2026年02月27日(金)17時43分

食品限定の時限措置による経済的効果は?

高市氏は、消費減税について議論する国民会議への参加者について、与党に加え、給付付き税額控除に賛成する野党を念頭に入れている。つまり高市政権としては、給付付き税額控除の導入が大前提であり、あくまで消費減税は実施までの暫定措置という位置付けだ。

減税対象を食品に限定し、しかも2年間の時限措置ということになると、十分な経済的効果を得られない可能性が高く、一方で低所得者支援という点においてはそれなりに意味がある。


つまり食品に対象を絞った時限的消費減税は、経済政策ではなく、限りなく社会保障に近いものであり、多くの専門家が同じ見解を示している。給付付き税額控除も同様で、インフレと格差拡大が進行する日本においては必要とされる政策であり、この制度に真っ向から反対する専門家はほとんどいない。

そう考えると、給付付き税額控除を前提にした上での消費減税であれば、俄然、実現の可能性が高まってくるわけだが、最大の障壁はやはり財源だろう。減税に主軸を置くのか、給付に主軸を置くのかなど、制度設計で状況が変わるとはいえ、実施に莫大な財源が必要であることに変わりはない。

一部の専門家は、同制度を実施するのであれば消費増税が必要と考えている。

プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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