コラム

働けるのに「あえて働かない」人たち...空前の「人手不足」のなか、彼らが求めているものとは?

2023年11月30日(木)11時14分

人手不足は政府の支援不足が原因だと明らかに

一連の状況から分かるのは、現在の人手不足、供給不足は、人材の有効活用ができていないことが主要因であり、決して不可抗力ではないということだ。企業が業務プロセスの見直しやデジタル化などを積極的に進めていれば、より高い賃金を提示でき、スキルに見合った職種を増やすことが可能だったと考えられる。

スキル不足についても、政府が積極的に教育の機会を提供することで、相当程度解消できた可能性が高い。一連の問題は、企業の経営努力不足に加え、政府の支援策不足が招いたことであり、逆に言えば、こうした取り組みさえ実施すれば人手不足は解消する。

このほかにも、企業内に雇用されているものの、事実上、仕事がないという社内失業者が500万人いるという驚愕のデータもある。いずれにせよ日本の人材活用には多くの課題があり、これが「賃金が上がらないのに物価が上がる」悪いインフレを助長している。

ただ何もせず待っているだけでは、日本経済が成長しないことは明らかだ。

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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