コラム

肥満予防のため飲んではダメ!...口うるさい政府の「子守国家」イギリス

2026年02月28日(土)20時21分
米ミシガン州のチェーン店のドリンクマシン

ドリンクバーで注ぐ飲み物の種類にまで規制が(写真は米ミシガン州のチェーン店) Mandi Wright-Reuters

<チェーン店のドリンクバーから人気メニューが消えた理由は>

イギリスには、おかわり自由のドリンクバーがあるから、という理由で多くの人がコーヒーショップとして利用しているパブチェーンがある。

一度お金を払うと空のマグカップを受け取って、マシンから好きなだけ注ぐことができる。


やや不便なのは、ミルクかコーヒー豆かデカフェ豆が切れてなくなっていることがかなり頻繁にあって、バーのスタッフに声をかけなければならない点だ。

だが最近、「怒り」が広がっている。マシンでホットチョコレートやモカコーヒーが提供されなくなったからだ。お知らせによれば、これは政府の新たな規制のせいだという。

バーでホットチョコレートのもとを一包買って、自分でお湯を注いで作ることは今でも可能だが、マシンから何杯でも注ぐことはもうできない。ホットチョコレートはかなり好評だったから、この変更に戸惑っている人もいる。さらに、ドリンクバーの料金は変わらないのに選択肢が減るなんておかしいだろう、という理由で戸惑っている人もいる。

そのうえ、まさにこれはイギリスで「子守国家(ナニー・ステート)」と呼ばれているものの典型的な例だというのが大概の認識だ。つまり、政府が国民を子供のように扱い、これをしてよい、これをしてはいけないと強制することを意味する。

プロフィール

コリン・ジョイス

フリージャーナリスト。1970年、イギリス生まれ。92年に来日し、神戸と東京で暮らす。ニューズウィーク日本版記者、英デイリー・テレグラフ紙東京支局長を経て、フリーに。日本、ニューヨークでの滞在を経て2010年、16年ぶりに故郷イングランドに帰国。フリーランスのジャーナリストとしてイングランドのエセックスを拠点に活動する。ビールとサッカーをこよなく愛す。著書に『「ニッポン社会」入門――英国人記者の抱腹レポート』(NHK生活人新書)、『新「ニッポン社会」入門--英国人、日本で再び発見する』(三賢社)、『マインド・ザ・ギャップ! 日本とイギリスの〈すきま〉』(NHK出版新書)、『なぜオックスフォードが世界一の大学なのか』(三賢社)など。

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