- HOME
- コラム
- デジタル権威主義とネット世論操作
- 世界に広がる虚無主義的暴力過激派(NVE)...ポ…
世界に広がる虚無主義的暴力過激派(NVE)...ポスト・イデオロギー時代の新たな脅威
日本にNVEは存在するのか?
日本に住んでいると、NVEのような存在はにわかには信じられないと思う。しかし、日本でもNVE、あるいは類似のグループが増える可能性は低くない。そう考える理由は、世界各地で起きていて、日本だけで起きない理由が見当たらないからだ。
しかし、いまのところ日本でNVEらしい事件が起きていないのも事実だ(正確には2021年頃複数の事件はあったが、その後はないようだ)。なぜまだ日本で起きていないのだろうかと考えると、非常に個人的な感触で恐縮だが、BreakingDownという格闘技大会の存在が少なからずあるような気がした。
BreakingDownは1分間最強を競う格闘技の大会で、プロと素人が同じリングで戦う。日本全国の喧嘩自慢や前科のある者など、さまざまな背景を持つ人間が集ってくる。BreakingDownのオーディションを通り、本戦に出場できれば一挙にネットの有名人になれる可能性があり、そこで勝てば、その知名度はさらに高まる。
有名人になることで、自身のYouTubeなどネット活動へのアクセスが増え、スポンサーもつきやすくなって収入にもつながるし、飲食店などのビジネスであれば客が増える。さらに主宰者である朝倉未来などの影響もあって、そこには一定の美学がある。単に強いだけでは人気は出ないのだ。
さまざまな面でNVEに重なるものがあるような気がするのだが、BreakingDownはそれを表の世界で解放することに成功している。そして、日本でのNVEに似た事件は起きていたが、BreakingDownが広く世の中に認知されるようになった2022年以降は起きていない。
いずれにしても、世界的な脅威となっているNVEは日本で広がる可能性が高く、そのため、日本においてもNVEの研究を行い、対策を考えておく必要があるのは間違いない。
ロシアが仕掛ける「影の戦争」──進化するハイブリッド脅威と日本の脆弱性 2026.02.19
世界に広がる虚無主義的暴力過激派(NVE)...ポスト・イデオロギー時代の新たな脅威 2026.01.25
顔も位置もDNAも把握される――米国で現実化する「SF級監視国家」 2026.01.03
静かに進む「デジタル植民地化」──なぜ日本はデジタル主権を語らないのか 2025.11.28
アメリカのサイバー戦略はなぜ失敗したのか──中国が築く「閉鎖ネット」と地政学的優位 2025.10.23
認知戦で狙われているのは誰なのか?──影響工作の本当の標的 2025.09.03
民主主義をむしばむ「ハイブリッド脅威」──今そこにある見えない戦争 2025.07.25






