コラム

【人生相談】「休み時間に誰も遊んでくれない」息子にどう声を掛けるべき?

2019年11月20日(水)17時00分

PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE, PHOTO BY GETTY IMAGES PLUS

<想像力豊かでお利口さん、友達もたくさんいるのに小学1年生の息子は暗い顔。米小説家のミシェル・ハーマンがお答えします>

Q:小学1年生の息子のことで相談です。想像力豊かなお利口さんで、友達にも好かれているようだし、先生にも「誰とでも仲良くできる」と言われています。でも、休み時間に誰も遊んでくれない、と本人は暗い顔。

よく聞いてみると、彼はブロードウェイ版のロビン・フッドをみんなで演じたいのだけれど、みんなはブランコや雲梯(うんてい)で遊びたがるのだとか。「ロビン・フッドごっこでなくてもいいじゃない。みんなと遊べば?」と言っても聞きません。弟や近所の子たちは彼の提案に乗ってくれるので、同級生にもそうしてほしいのかもしれません。

何か手助けすべき? 彼が自分で友達との付き合い方を学ぶまで黙って見守るべきでしょうか?

──ロビン・フッドのママ

 

A:わが家にも「演劇人のタマゴ」がいました(もう成人して、今は演劇界で仕事をしています!)。彼女を育てた経験からアドバイスしますね。

娘には、ほかの子が何をしたがっているか考えよう、と話しました、誰もが同じタイミングで同じ遊びをしたがるわけじゃないことも。それから交換条件についても。例えば4日連続でみんなの遊びに加われば、5日目にはみんながあなたの遊びに乗ってくれるかもしれない、と。

うちの娘も息子さんと同様、学校の外ではライオン・キングごっこに付き合ってくれる友達がいたので、「気の合う友達がいっぱいできるといいね」とも話しました。娘が1年生の頃は、たまたま同じ場に居合わせた子供たちと一緒に遊ぶよう、さりげなく後押ししました。そして、その中で同じような興味を持ち、演劇ごっこを楽しんでくれそうな子を見つけるように、と。

娘はダンス教室や劇団主宰のデイキャンプなど、いろいろな場で共通の趣味を持つ友達がたくさんできたみたい。親はちょっとしたヒントを与えるだけで十分。想像力豊かで賢い子なら、友達とのベストな付き合い方をきっと自分でつかんでくれますよ。

── ミシェル・ハーマン(小説家、スレート誌人生相談員)

 

©2019 The Slate Group

<2019年11月5日号掲載>

▼あわせて読む
【人生相談】「母娘関係に正解はある?」1人が好きな娘にやきもきしてます
【人生相談】「サンタを信じているふりをして」と子持ちの友人に言われました

20191126issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月26日号(11月19日発売)は「プラスチック・クライシス」特集。プラスチックごみは海に流出し、魚や海鳥を傷つけ、最後に人類自身と経済を蝕む。「冤罪説」を唱えるプラ業界、先進諸国のごみを拒否する東南アジア......。今すぐ私たちがすべきこととは。

プロフィール

スレート誌人生相談員

育児や家庭生活から人間関係、セックスまで、誰にも言えないあらゆる悩みに米作家やライターが答えます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏インフレは当面2%程度、金利は景気次第=ポ

ビジネス

ECB、動向次第で利下げや利上げに踏み切る=オース

ビジネス

ユーロ圏の成長・インフレリスク、依然大きいが均衡=

ビジネス

アングル:日銀、追加利上げへ慎重に時機探る 為替次
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 8
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 9
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 10
    中国、ネット上の「敗北主義」を排除へ ――全国キャン…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story