焦点:FRBとトランプ政権、短期的経済見通しは一致か 金利水準巡る対立の裏で
2025年7月24日、米首都ワシントンで改修中のFRBビルを視察するトランプ米大統領とパウエルFRB議長。REUTERS/Kent Nishimura
Howard Schneider
[ワシントン 29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)とトランプ政権の適切な金利水準を巡る見解の差があまりに大きいため見落としがちだが、実は目先の経済見通しについて双方の意見が一致し始めつつある。
FRBとトランプ大統領の経済チームはいずれも、生産性向上が物価圧力を高めずに経済を押し上げると考えるようになり、関税は持続的なインフレを誘発せず、しっかりした経済成長ペース継続が期待できるという「総論」に賛成している。
もちろん完全に足並みがそろっているわけではなく、特にさまざまなリスクを制御する姿勢では大きな溝がある。政権は生産性がインフレを抑え、FRBによる即時の大幅な利下げを可能にするとのシナリオに全てを賭けるべきだと主張。これに対してFRBは、物価上昇率がなお目標の2%より高く、過去1年で相応の改善がなかった以上、本当に生産性の効果が出てくるのかどうかより確かな証拠を欲しがっている。
それでもパウエルFRB議長が28日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の会見で示した経済見通しは、2期目の大統領に就任したトランプ氏が世界経済秩序の再構築に乗り出した1年前に比べて、楽観方向に傾いた。
この見通しは、露骨な強気姿勢や応援団的な意図はなく、トランプ氏が求める迅速かつ大幅な利下げ要請に急いで応じるわけではないにせよ、政権の主要経済当局者が指摘した要点とも一致していた。
ただトランプ氏が任命したウォラー理事とミラン理事が利下げを提案した中でも、パウエル氏は、今のところ政策金利据え置きが望ましいというのがFOMCの「幅広い」メンバーの認識だったと説明した。
<リスク評価で相違>
とはいえ現在の利下げ休止は、経済情勢に関する政権との意見の食い違いよりも、直面するさまざまなリスクや結果を左右する要因をどう評価するかに依拠している側面が強い。
例えばFRBの見解では、関税はモノの価格を押し上げているものの、パウエル氏は「最終的にはインフレにつながらないだろうと考える。年央のどこかで関税による物価上昇はピークアウトして総合物価上昇率は鈍化すると予想される」と述べた。
政権側は足元の3%前後の物価上昇がどこに起因するかではFRBに異論があるかもしれない。しかし関税の影響が一時的で、物価上昇率は下振れるとの見方は変わらない。
生産性について政権幹部、とりわけ国家経済会議(NEC)のハセット委員長は、生産性の急上昇がさらなる金融緩和にお墨付きを与える事態は、コンピューター技術が普及した1990年代に当時のグリーンスパンFRB議長が採用した対応に重なると指摘する。
パウエル氏は「われわれは皆そのことを認識している。生産性向上の可能性を認識していない者はこの場には誰もいない。3年前からこのことについて話し合ってきた。生産性向上は潜在生産量の増加を意味し、インフレ、成長、労働市場について考える方法を変える可能性があることを、われわれはよく認識している」と説明した。
ただ同時に「この生産性向上が持続する可能性があることも、持続しない可能性があることも、われわれは非常に明確に認識している」とくぎを刺し、それに対応して金融政策を急激に進めることへの慎重な姿勢をにじませた。
対照的に米経済動向の面でパウエル氏は、世界で「一番活気がある」としたトランプ氏ほど一刀両断したわけではないが、不確実性に覆われた見通しが続いた 1年を経て、「経済は、その力強さで再びわれわれを驚かせた。これは初めてのことではない」と強調。継続的な消費と企業投資が相まって「今年は堅調な成長のスタートを切っている」と分析し、緩和が進んでいる金融環境と資産価格の上昇は、より裕福な層の消費支出を支えている一方、厳しい見通しを持つ世帯でさえ「非常に悲観的な調査に回答した後で支出を行っている。悲観的な調査とかなり良好な支出データとの間にしばらくの間かい離が見られた」と付け加えた。
<3つのシナリオ>
もっとも政権とFRBの金利水準を巡る緊張が解消する公算は乏しい。トランプ氏が指名した次期議長が6月16-17日のFOMC以降にパウエル氏の任務を引き継いでも、状況は変化しないだろう。
FRBの政策金利は長期的に見て引き続き低下が見込まれているものの、早期に利下げを行うには、労働市場と失業率に関するデータが悪化する必要がある。
ルネッサンス・マクロ・リサーチのニール・ダッタ経済責任者は「6月以前に金融緩和を行うなら、経済に何か悪いことが起きたということだ」と述べた。
パウエル氏は28日、現在の4.4%という失業率は「安定化」の様相にあり、失業率が最近の歴史的な低水準からゆっくりと、しかし着実に上昇していた昨年と比較すると、雇用市場に衝撃が走るリスクは減少しているようだと発言している。
こうした中でダッタ氏は、考えられる主なシナリオとして(1)成長と雇用市場が予想を上回りインフレが高止まりした場合は年内に全く利下げがない(2)政策担当者が予想するようにインフレが鈍化した場合は段階的に利下げが実施される可能性(3)成長が予想を下回り失業率が上昇した場合はより迅速な利下げで対応する可能性――を挙げた。
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