メキシコ関税引き上げ、インド自動車輸出10億ドルに打撃=業界団体
2025年12月6日、メキシコシティのソカロ広場で行われた、政権獲得から7年を記念するイベントで演説するメキシコのシャインバウム大統領。REUTERS/Raquel Cunha
Aditi Shah
[ニューデリー 11日 ロイター] - 独フォルクスワーゲン(VW)や韓国の現代自動車などインドの主要な自動車輸出企業は、メキシコが最大50%の関税引き上げを決定したことで、約10億ドル相当の出荷に影響すると見込まれる。業界団体がインド政府に関税引き上げ阻止を働きかけていたにもかかわらず関税が引き上げられたと、関係筋2人の話とロイターが確認した業界団体の書簡が示している。
メキシコのシェインバウム大統領政権は10日、国内の雇用と製造業を保護するとして、来年から中国やインドを含めた貿易協定を結んでいない国からの数百品目の輸入品に対する関税の引き上げを承認した。メキシコ国内の企業団体は関税引き上げがコスト増につながると警告し反対している。
自動車の輸入関税は20%から50%に引き上げられ、メキシコ向け輸出で最大手のVW、現代自動車、日産自動車、マルチ・スズキには大きな打撃となる。
こうした各社全てが加盟する業界団体のインド自動車工業会は関税が最終決定される前の11月、インド商務省に「現状維持する」ようメキシコに働きかけを求める書簡を送った。書簡では「提案されている関税引き上げはインドのメキシコ向け自動車輸出に直接的な影響を与えると予測される。インド政府の支援を求め、メキシコ政府と交渉してもらいたい」と述べていた。
自動車メーカーや業界団体、インド政府が今後どのような対応を取るかは不明だ。
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