EU加盟国、40年までの温室効果ガス排出90%削減で合意
2019年9月19日、ベルギーのブリュッセルにある欧州委員会本部の外に掲げられた欧州連合旗。ロイター/イヴ・ハーマン
[10日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、2040年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で90%削減することで法的拘束力のある合意に達した。削減分の5%は外国の炭素クレジット購入で賄う。欧州議会が10日に発表した。
この合意により、EUの産業界は85%の排出量削減が義務付けられ、36年以降、EU諸国は非加盟国に対価を支払い、残りの削減分を代行してもらうことになる。
目標が法律として成立するには欧州議会とEU加盟国がそれぞれ承認する必要がある。これは通常、事前に合意済みの内容を承認する形式的な手続きだ。
この合意は、他のほとんどの主要国の排出削減方針を上回る。ただそれでも、EUの気候変動科学アドバイザーが推奨する目標には届かず、当初の目標よりも弱いものとなり、環境政策の実施ペースと費用を巡る各国間の意見の相違を浮き彫りにした。
EU欧州委員会のフックストラ気候変動対策担当委員の報道官は「この合意は気候、競争力、自立性が密接に関連していることを示しており、世界のパートナーに対して力強いメッセージを発信するものだ。われわれは強力かつ現実的な気候法について合意した」と声明で述べた。





